必然のアクシデント。
2002.10.30(WED)
J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 10th ROUND
vs KASHIWA REYSOL
0-1 LOSE
at HITACHI KASHIWA FOOTBALL STADIUM(KASHIWA)
アクシデントといってもいい微妙な判定によるPKが試合を決めた。だが、このアクシデントも必然と言えるのではないか。
試合は前半は互角の展開。吉田、テル、戸田のトレスボランチはやや引き気味の位置ながら、相手の攻撃に対してカバーリングをしっかりこなして数
的優位の状況で守る。攻撃も前線の人数が少ないながらも、安貞桓とアレックスにノボリも絡み、3人がポジションを流動的に動き、素早く縦に早い攻撃
で点を狙うという意図は感じられる。23分には安貞桓のアウトサイドでのダイレクトパスから抜け出したノボリが柏GK南と1対1、しかし放ったシュート
は枠の上に外れる。さらに28分にはPKエリア外でボールを受けた安貞桓が切り返しから横へのドリブルから強烈なシュート、しかし今度はGK南の真正面
で得点ならず。このいい時間帯に決め切れないと必然的に失点に繋がるもの。
30分ぐらいから引き気味のトレスボランチの前のスペースを柏MF平山、リカルジーニョなどにドリブル突破され、そこから守備の対応も遅れ出す。そ
して37分、中盤で不用意にボールを柏MFリカルジーニョに奪われカウンターを食らい、再びボールを受けたMFリカルジーニョからDFラインの裏を狙う柏
FW宇野沢にスルーパスが通り、GK黒河が飛び出してFW宇野沢の突破を阻む。しかし、このプレーに主審の判定はファウル、PK。確かにFW宇野沢を倒して
しまったが、ボールに確実に行っているうえに、FW宇野沢のシュミレーションとも見れる微妙な判定。このアクシデントで得たPKを柏FWエジウソンに確
実に決められて先制を許し、このまま前半を終了する。
後半に入ると、清水は右サイドでイチと安貞桓のコンビからチャンスを作りだす。60分にはテルの右サイドへのスルーパスから抜け出したイチがグラ
ウンダーのマイナスの折り返し、ここにフリーで詰めていた安貞桓、しかしダイレクトで打たずトラップから切り返してのシュートはゴールの枠の上。
是非ともダイレクトで打って欲しかったのだが、相変わらずゴール前で慎重になりすぎる。この後半最大のチャンスを逃すとあとは相手のペース、清水
は前線でボールをキープできず、高さでもほとんど競り負け。残りわずかになってバロンを投入するものの、既に遅し。結局このまま1点のビハインドを
返すことも出来ずに試合終了。
優勝争いからは早い段階で脱落、J1残留は決めたというモチベーションを持ちにくい今の状況が端的に表れていた試合だった。J1残留に向けてどうし
ても勝ちたい柏の方が気持ちが前に向いていたし、不恰好ながら常にサイドでは相手に勝負を挑んだ柏と挑まなかった清水には差があった。前述したよ
うに微妙な判定からのPKが決勝点となったが、それが無くても結果は変わらなかったのではないか、前を向いて闘うことの出来ないチームは必然的に負
けるもの。
とにかく、守備面では相変わらずプレスをどこからかけるかという約束事が曖昧で誰もドリブル突破してくる選手にチェックに行かずにずるずる下が
る悪癖が治っていない。トレスボランチも結局は両サイドのカバーと後ろのカバーに忙殺されて最終ラインと何ら変わりの無い動き。中盤で動き回って
相手の攻撃の芽を摘み、かつ孤立しがちな前のカバーをするという最大の目的を果たしていない。重ね重ね言うがテルはこんな普通の守備だけの選手に
成り下がってしまい非常に残念でならない。前の選手を飛び越してゴール前に飛び出すこともあった以前のようなプレーが見たいんだ。
攻撃の際では必ず相手の裏を狙って誰かが飛び出しを狙うという動きが前半こそあったものの、運動量が落ちた後半はあまり見られなかった。とにか
く攻守共通して前に、積極的に、という姿勢が欠けているように思う。安貞桓にしても前半はパス出し、シュートも狙うなど機能していたと思うが、時
間が進むに連れて試合から消えた。後半最大のチャンスで広島戦で決めたようにダイレクトで打つべき場面で慎重になりすぎるなど、どうも積極性が感
じられない。また、純平に関してだが今日も時折突破からチャンスを作っていたが、守備の場面でファウルするばかりが目立っていて、やはり本来のも
う少し高い位置でのプレーが見たい。
もちろん監督の采配は論外。相変わらず選手交替が遅いし、交替する選手も違うと思う。前半から高さで負けていて、後半に入っても改善されていな
いまま時間が過ぎているのならなぜ早い段階でバロンを投入しないのか。実際、前回の柏との対戦で彼は結果も内容も良かったのに、残り数分で何が期
待できるのだろうか、手遅れの感が否めない。しかも交代する選手は攻撃の選手同士、1点を追いかけて守備の人数を減らしてでもがむしゃらに攻撃する
姿勢が感じられない。京都戦以降7試合で勝ち越せば監督留任という話もあるが、そういう機械的なノルマに何の意味があるのだろう。今やっている将来
性も一貫性も具体性も見られないサッカーを続けることに何ら意味があるようには見えない。
こんな監督のもとでやる選手も気の毒だが、あえて安貞桓と戸田には言いたい。交替されるのに納得できず、悔しい気持ちがあるのは分かるが、負け
ている状態でちんたらのろのろ歩いてピッチを去らないで欲しい。まだピッチに残っている選手達の闘う時間がどんどん短くなるのだから。まして彼等
はプレーだけでなく態度でもチームを引っ張る軸になるべき選手、ああいう姿勢は見せて欲しくない。悔しければ試合が終わった後に悔やみ、練習に励
めばいいだけの事だ。
これで4勝7敗、シーズン前こそ優勝を狙っていたと思うが、今は王者でもなんでも無い。単なる挑戦者なのだ。挑戦者ならば挑戦者らいしい前を向い
たがむしゃらな闘いをして欲しい。
前向きな姿勢こそ報われる。
2002.10.26(SAT)
J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 11th ROUND
vs SANFRECCE HIROSHIMA
2-1v WIN
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
すんなり90分で勝てない不満はあるが、前向きな姿勢にこそ運は転がるし、報われるもの。それが証明されたような試合だった。
試合は序盤から清水が有利に試合を進める。怪我から復帰のテル、戸田、吉田のトレスボランチが中盤のスペースをくまなく潰すように動き回る。
特に怪我から復帰のテルが相手の攻撃の芽を摘むだけでなく、シュートも放つなど目立つ動きを見せる。前半は中盤の位置でトレスボランチが積極的
に前に出てボールを奪ってチャンスを作るが、そのチャンスに安貞桓、アレックスとも慎重になりすぎてシュートを打ち切れない、また広島DFビロン
グの当たりの激しいプレーにも潰されてチャンスを逃す。安貞桓とアレックスの連携は徐々に良くなっているが、そこに絡むべきノボリが良く動いて
はいるのだが、どうも前の2人へのパスが通らない。安貞桓、アレックスに絡む3人目の連携が取れていればもっと崩せる場面も前半はあった。
一方の広島はFW久保をあまり前線に張らせないこともあってか迫力不足。もう一人のFWエルツェッグにも昇平がきっちり対処、体格差をモノともせ
ずに仕事をさせない。俊秀もこぼれ球のカバーリングをきっちりこなして、守備の方はほとんどピンチらしいピンチも無く前半を終了する。
後半に入っても清水のペース、アレックスと安貞桓のゴール前での活発な動きに広島の守備も徐々にマークがズレ始める。アレックスと安貞桓がそ
れぞれ1本ずつ、ゴールの枠をわずかに逸れるシュートを放つなど、時間の経過とともに得点への期待が膨らむ。そして73分、しつこくクロスボールを
放り込み、そのこぼれ球をテルや吉田が粘り強く拾いチャンスを作り、イチが右サイドからセンタリング、これはゴール中央のアレックスにも安貞桓
にも合わずにファアサイドまで流れるが、そのこぼれ球を左サイドライン際で拾ったノボリが折り返しのセンタリング、これにニアサイドに飛び込む
アレックスがスルー、その裏で待ち構えた安貞桓が相手より一瞬早くボレーでゴールへ叩きこんで先制点を挙げる。
安貞桓のJ初ゴールにスタジアムは盛り上がり、その勢いのままチャンスが続く。久々にパスが繋がり、その流れで左サイドから戸田の低くて速いセ
ンタリングに途中出場のバロンが強烈なダイビングヘッドで合わせるもののこれは広島GK下田の真正面で得点ならず。このいい時間帯でとどめを刺せ
なかったことが、J1残留の為に必死になった広島を生き返らせることになる。86分、広島は左サイドからのFK、ゴール中央へ放り込まれたボールを清
水は跳ね返すものの、そのこぼれ球をPKエリア外からMF森崎浩司がダイレクトシュート、この強烈なシュートはGK黒河が触ったもののゴール左上隅に
吸い込まれて同点。終盤徐々にだが高さを生かした相手の攻めに空中戦で勝てなくなっていたツケが最後に出た感じがする。だが、悔しいが相手のシ
ュートは確かに凄かった。結局このまま90分を終了。試合は延長戦へ。
延長に入ると清水の選手に前への積極的なプレーが復活、92分に早くも試合のケリをつける。左サイドの密集地帯からアレックスが逆サイドフリー
で上がるイチに横パス、イチがドリブルで中へ切れこんで相手を引き付けてからその前へ走るアレックスにスルーパス、このボールがGK下田とアレッ
クス、さらにアレックスをマークしていたDF上村の3人の間に転がり、一瞬早くアレックスが追いつき倒されながらシュート、GK下田に当たりながらゴ
ールに向かって転がるボールに、再び立ちあがったアレックスが無人のゴールへと蹴り込んでVゴール。
本当は90分で勝たないといけなかったし、勝てる内容だった。相手がJ1残留争いをしているチームとはいえ、中盤の高い位置でも相手の攻撃に対し
てプレスをかけることが出来ていたのは本当に良かった。誰がプレスをかけるか味方で分からず、消極的なプレーに終始していたちょっと前の状態か
ら比べるとミスこそあるものの前向きなプレーが多かったように思う。
この日のMVPはその前向きなプレーを見せてくれたイチだろう。最後のVゴールのシーン、確かに外に開けばまだまだスペースはあったし、それはそ
れでチャンスにはなったが、そのまま縦に進めるスペースもあった。そこで思い切って縦に進むことを選択し、トラップの大きなドリブルから相手に
ボールを取られそうな寸前で足を思い切り伸ばして出したスルーパス。華麗なプレーとは言わないが、それでも気持ちが出ていたと個人的には思う。
このプレーだけでなく、この日は安貞桓、アレックスに何本も惜しいクロスボールを上げていた。徐々にだが、低調から抜け出してきていると思うし、
彼の場合は気持ちの問題だけ。その気持ちが前向きになってくれたことが大きい。
また、怪我から復帰のテルも存在感を示していた。吉田と共に中盤をほとんど支配していた。1点目のあの絶え間ない波状攻撃は彼らが献身的にボー
ルを拾った成果だと思う。あと要求するなら、テルにはもっと前線で飛び出し、安貞桓とアレックスと絡むようなプレーを期待したい。それは高望み
なのか?いや決して出来ないことはないはず。ただし、戻っては怪我を繰り返しているだけに、今度の復帰にはくれぐれも慎重にいって欲しい。
安貞桓とアレックスについてはこの日はどちらかと言えばアレックスが黒子に徹していたような感じだ。それでも、最後の決めるべき時に泥臭くて
も決めるあたりはさすが。安貞桓についてはやっとJ初ゴールを決めてくれてほっとしたというのが正直な気持ちだ。本人もこれで気持ちが楽になりさ
らにいいプレーを見せてくれるのではないか?この日も際どいシュートに華麗なパスを見せてくれた。彼等2人にもっとチーム全体が絡んでくるとまた
楽しい攻撃が見れるようになるのではと期待したい。
守備に関してはここ2試合の中央2人、昇平と俊秀は落ち着いてきているのではないか?前節も述べたが昇平はアジア大会で一段と逞しさを身につけ
て帰ってきてくれたようだ。ただし、最後の集中しないといけない時間帯でクリアが小さいうえに後ろから走りこむ選手が全くのフリーというのはち
ょっとGKにはかわいそうだ。もう少しで無失点だっただけに相手のシュートが素晴らしかったとはいえ反省して欲しい。優勝するチームとはああいう
場面を乗り越えて勝ち点3を掴むチームだと個人的には思う。
さあ、とりあえずこの勝利で今年はJ1残留が決定した。こんな低レベルな成績では正直悔しい。このまま冴えないまま今年は終わるのか?それとも
残りリーグ戦と天皇杯で選手達が意地と可能性を見せてくれるのか?もちろん、監督にも意地があるのなら、何かその意地が俺達に伝わるような熱い
試合を見せてくれ!
電光石火。
2002.10.19(SAT)
J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 9th ROUND
vs KYOTO PURPLE SANGA
2-1 WIN
at SHIZUOKA STADIUM ECOPA(FUKUROI)
まさしく、電光石火の得点劇が試合の行方を決めた。
試合開始30秒ほどで、中央でボールを持った安貞桓が素早い切り返しから右サイドのアレックスにスルーパス、アレックスがGKとの1対1を珍しく右足
シュートでゴール左隅に決める。素早いターンから右足アウトサイドで見事なスルーパスを通した安貞桓、珍しく素早く右足でシュートを決めたアレッ
クス、2人の見事な連携プレーだったと言えるだろう。
しかし、その後は押され気味。京都はFW黒部、MF松井、DF手島など多数の主力を怪我と出場停止で欠いているが、ボールを持ってからの押し上げが早
く、特に清水の右サイドの裏を度々ついて、クロスボールを上げられてピンチが続く。それでも、最終ラインでアジア大会から戻ってきた昇平が体を張
った守りで防ぐ、また相手の決定力の無さにも助けられる。そして38分には見事なカウンターが決まる。GK羽田が相手のクロスボールを掴むと素早く前
方左サイドの安貞桓にロングフィード、安貞桓は中央に走るノボリにダイレクトパス、ノボリが相手のチェックより一瞬早く、中央に走るアレックスへ
流し、抜け出したアレックスはGKとの1対1からGKを冷静に切り返しでかわして右足シュート、これが決まって2点目。一連のプレーに絡んだ、羽田、安貞
桓、ノボリ、アレックスの4人とも素早い判断のプレーは見事だったし、更にGKとの1対1で頻繁にループを狙って失敗することの多いアレックスにして
は珍しく冷静にかわすプレーを選択したことも大きかった。結局前半はこのまま終了。
後半、太田圭輔を康平と交替で投入。この投入が前半機能していなかった右サイドの活性化を呼び起こす。太田圭輔はドリブルで勝負を仕掛けるなど
終始積極的なプレーを続け、安貞桓に決定的なパスを通すなど効果的なプレーを連発。またチームもカウンターから何度もチャンスを作るが、安貞桓、
アレックスとも大事に行き過ぎてチャンスを逃す。そうしているうちに全体の運動量が落ちて、前線でボールをキープすることが出来なくなると次第に
京都にサイドからの攻撃を許す。特に前半と違い今度は清水の左サイドから破られて執拗にゴール前の京都FW上野へのクロスボールが送られる。そして
80分、京都右サイドのスローインからMF熱田がスピードに乗ったドリブルで抜け出してクロスボール、これに京都FW上野がいったん後ろに下がってマー
クを外してからフリーで飛び込んでどんぴしゃりのヘディングシュート、これが決まり1点差に詰められる。このシーン、清水はゴール前に3人いたのに
誰も相手のFWの動きを見ずに右サイドに注意が行き、完全にマークを見失っていたのが悔やまれる。しかし、この後を守りきって試合終了。苦しい試合
をモノにした。
この日のMVPは当然アレックスだろう。とにかく電光石火の先制ゴールが大きくモノをいった感じがする。試合内容はいいとは言えなかったが、あの1
点がその後の90分間の戦い方に大きな余裕をもたらしたと思う。また、2点ともゴール前で左足にこだわらずに冷静な判断力で右足でゴールへ流し込むよ
うなシュートを決めてくれたということは今後のプレーの幅を広げるために大きな2点だったと言える。懸念されている安貞桓とのコンビネーションも安
貞桓→アレックスというパスはもうだいぶ合ってきたが、アレックス→安貞桓というパスがまだまだ合ってない。しかし、これも時間とともに解決して
くれるはずだ。とにかく、個人的には今日の2得点のようなプレーをもっと見たいし、そのプレーが出来れば大幅にゴール量産が出来ると期待している。
攻撃の方は本来のサイドからの攻撃は相変わらず低調なまま、イチには迷いの見られる中途半端なプレーが多かったし、純平も守備に追われたうえに
中盤での味方のキープがないので思い切って上がることも出来ず持ち味が発揮できなかった。今はチームとしてカウンターしか繰り出せていないのが現
状だが、結果を出しつつ見守っていくしかないだろう。だが、その中で途中出場の太田圭輔のプレーには今後を更に期待させてくれた。とにかくボール
を持ったら何かを狙って積極的に仕掛けていく姿勢が実にいい。ナビスコ杯予選リーグでも結果を出していただけに、しばらく起用されていなかったが
残念でならないが、これだけのプレーをしていれば今後も起用されるだろう。また安貞桓だが、そろそろゴールを期待している人は多いと思う、もちろ
んゴール前で慎重になりすぎて後半は何度もチャンスを逃していたのは事実だが、前半見せたようにアレックスの2得点に繋がるパス出し、ボールを貰っ
てからの反転の早さ等、やはり高いレベルのプレーを見せてくれている。いずれ決めてくれるという気持ちで待っておこう。
守備の方も低調なまま、相手の主力の欠場という運にも助けられた点は否めない。とにかく、中盤からのプレスが甘すぎるし、それに伴って相手に自
由にサイドをつかれていた。失点したシーンもサイドでプレスが甘く、そこからの突破が点に結びついた。また、最終ラインも集中が途切れていたよう
で、それまで執拗にサイドからクロスボールを上げられていたのだから、もう少し相手の中央で待つ選手に対するマークがタイトであって欲しかった。
それでも、アジア大会から戻ってきた昇平が激しい守備を見せてくれた。アジアで戦ってきた自信をつけてこれからも伸びていって欲しい。
結果は満足でも内容には不満が多い試合だったが、あの電光石火の得点劇には積極的な姿勢が表れていた。そこに今後への期待を抱きたい。まだまだ
週2試合の連続で厳しい戦いが続くと思うが、それを乗り越えるヒントがこの電光石火の得点劇→積極性にあるのではないか。
自信喪失。
2002.10.12(SAT)
J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 8th ROUND
vs TOKYO VERDY 1969
0-2 LOSE
at TOKYO STADIUM(CHOFU)
すっかり自信喪失の選手・チームについてくる結果は妥当なものだった。むしろよくこの点差で収まったと言える試合だった。
試合は前半から相手に中盤を支配される。相手のゆっくりとしたボール回しにもプレスがかけられない。ずるずると下がり逆に相手の飛び出しに全く対処
できずに次々にピンチが訪れる。GK羽田のファインセーブなどで防ぐものの、20分にはFKのピンチに東京V・MF三浦淳宏直接狙うと見せかけてニアサイドにふ
わりと浮かせたセンタリングにフリーの東京V・DFロペスがヘッド、これはバーに当たるものの跳ね返りを東京V・MF米山に押し込まれてあっさりと失点。相
手のキッカーがうまかったのだが、全くマンマークも出来ずに簡単にシュートを許した結果であり、集中力を欠いていたと言われても仕方の無い失点だった。
この失点で目が覚めるどころか更に相手にいいようにボールを回される。攻撃も最終ラインからバロン目掛けて放り込むなど、工夫が全く無い。両サイド
もほとんど上がれずに逆にその裏をつかれてピンチの連続、次々にスペースに飛び出してくる東京Vの選手にマークがずれまくり。東京Vシュートミスの繰り
返しのおかげで前半は何とかこのまま終了する。
後半開始から俊秀から克己に交替、建て直しを図る。4分には安貞桓の絶妙なスルーパスから相手の裏へ飛び出してきたイチがGKとの1対1で強烈な惜しいシ
ュートを放つも真正面で点が奪えない。この数少ないチャンスを逃すと、8分には東京V・DF相馬が左サイドから中央にスルーパス、これがニアサイドのFW平
本に合わないものの、さらにその裏に走るMF玉乃に流れてGKとの1対1を冷静に決められて2失点目。4バックのDFラインの誰も裏から走る東京V・玉乃の動きに
気づかないし、ニアサイドの選手にもマークがついていない、足も止まっていた。
この後もチャンスは安貞桓、アレックスの個人技からのみ、周りとの連携からチャンスが生まれることも無く、時間だけが浪費する。せっかくのセットプ
レーのチャンスでも簡単に相手に弾き返される。ゴールへの期待が全く感じられないまま試合終了。
正直、監督に具体的な戦術も無く、チームをまとめる力も無い状態でこのまま無駄に時間を過ごしていくことに非常に強い不満を持っている。案の定、2点
を追わなくてはならない展開になっても選手交替枠を使い切らなかった。このまま監督を続けさせることに何の意義があるのだろうか?安易に監督交替をす
べきでない事は重々承知しているが、もはやそういうレベルの問題ではない。自信喪失の選手達に対する処方箋はもう小手先のシステム変更などでは駄目な
んだ。こんなレベルの話をするのが悲しいのだが、残り7試合、まだまだJ1残留が確定したわけでは無い。
その監督の元で、選手達が完全に何をしていいか分からない状態になっている。攻撃に関しては個人の力に頼り、アレックス、安貞桓、バロンがバラバラ
にプレーしているだけ、特にアレックスはあいも変わらず独り善がりなプレーを繰り返し、結局味方のサポートまでも失っている。また、全体的にシュート
に対する意識の低さも相変わらず、試合後のサポーターの「ゴールコール」に込められた気持ちを分かって欲しい。ショートを打たなくてはゴールすらあり
えないのだから。その中で唯一希望を抱かせたのが、安貞桓だろう。まだまだ周りとの連携という点ではかなり問題がある。しかし、彼だけが後半、ゴール
に向かうプレー、気持ちのこもったプレーが見られたし、サポートに来ない純平に対しても怒りを見せるなど勝ちたい気持ちが一番見られたのではないかと
個人的には思う。
守備の方は攻撃以上に深刻になってきている。GK羽田のファインセーブの連発が無ければ、もっと悲惨な結果が待ち構えていただろう。この試合も相手が
ボールを持った時に中盤からほとんどプレスがかからず、プレスをかけにいっても個人個人でバラバラな為、全く効果が無い。長年かけてやってきたプレス
サッカーが完全に崩壊しているようだ。複数で非常に合理的にプレスをかけていたのは遠い昔、監督が具体的な戦術を示さず悪戯にフォーメーションを変え
てきた結果がこの今の状態になっているのではないかと思う。
札幌戦、New Radiant戦と弱い相手とはいえ連勝して自信を回復しかけたところでこの現実をつきつけられて正直落胆している。ただし、ここまで来たら
もう這い上がるしかないんだ。選手、チーム、もちろんサポーターもどん底から這い上がってやる、やってやるんだという気概だけは失わないで欲しい。
転がり込んだ最高の結果。
2002.10.05(SAT)
J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 7th ROUND
vs CONSADOLE SAPPORO
3-0 WIN
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
確かに結果は出してくれたが、決して清水が強いのではなく、相手札幌の自滅によって転がり込んだ結果だと認識すべきだろう。この結果をそのまま
鵜呑みにしてはいけないと思う。
最悪のピッチコンディションに対して清水は序盤から前線のバロンに合わせるが、それが早くも巧を奏す。8分、この日最初のCK、康平とアレックスが
ショートコーナーからワンツーパスを通して、康平がファアサイドに流れるバロンにセンタリング、バロンが逆サイドに折り返し、逆サイドのアレック
スが再び中央に折り返し、ここに詰めていたペツェルが押し込んで先制。さらに、11分には右サイドのスローインからイチがファアサイドに流れるバロ
ンにピンポイントのセンタリング、札幌DF佐藤尽、GK佐藤洋平が飛び出すも届かず、バロンが折り返したところに全くのフリーで走り込むアレックスが
無人のゴールへ押し込んで早くも2点目。
この日の札幌はバロンに対して完全に空中戦で競り負け、攻撃の方もピッチコンディションを考えずにパスを細かく繋ごうとしてミスだらけ、しかも
前線は3トップの布陣を敷いてくれたおかげで中盤はスカスカの状態、サイドも簡単に裏を取れるし、もうチームとしてバラバラの状態。結局前半途中で
早くも2人も交替するという慌てぶり。一方の清水は吉田と克己のドイスボランチが3日前にナビスコ杯でフル出場したにもかかわらず、この日も豊富な
運動量で相手の攻撃の芽を摘む。最終ラインもペツェルが圧倒的な高さと強さで相手の攻撃を跳ね返す。
攻撃の方も前述したように相手のプレッシャーが弱いこともあって、バロンが前線でくさびとなり、そこに安貞桓、アレックスが積極的にシュートを
狙う。また、アレックスと安貞桓の間でのパス交換もあり、アレックスのキープで後方から純平が自由に飛び出すなど幾度もチャンスを作るものの、肝
心のチャンスでミスが続き追加点が奪えないまま前半終了。
後半に入っても終始清水ペース。しかし、前半とうってかわって攻撃の方はつまらないミスが続く。特にアレックスはボールの持ち過ぎで何度もチャ
ンスを潰す。期待の安貞桓もパス出しこそいいところはあったものの、ゴール前で何度かチャンスを外して64分には横山と交替。そのうちなりふり構わ
ず前線でプレスをかける札幌にチャンスを作られるも今季リーグ戦初出場のGK羽田の思い切りのいい飛び出しで点を許さない。終盤85分には、右CKから
ファアサイドで相手DFと競り合いながら前に出たペツェルがダイビングヘッドで追加点。結局このまま試合終了。
この日のMVPは文句無くペツェルだろう。2点を取ったこともそうだが、相手が最悪の調子とは言え、放り込んでくるボールをことごとく跳ね返し、前
にも積極的に出るなど本来の実力を披露してくれたと思う。まだまだ周りとの連携に不安はあるが、今の清水の守備陣に無いこの当たりの強さはこれか
らも必要になってくると思う。
守備の方は、他にも中盤の克己と吉田がこの日は中2日の試合に関わらず豊富な運動量を見せてくれた。2人とも30歳を超えるというのにどの選手達よ
りも良く動く。久々先発のGK羽田も思い切り良く飛び出して何度かピンチを救うなど、与えられたチャンスを見事に活かしてくれた。羽田には他のGKよ
りもとにかく声が良く出ている点は非常に買っている。これからも期待したい。
攻撃の方は、3点もとったのはいいのだが、本音を言えばもっと点が取れた試合。前半こそ安貞桓とアレックスの連携が良かったものの、後半になると
アレックスが完全にひとりよがりのプレーばかりでチャンスを潰していた。なぜ右足でも蹴れるのに左足で蹴ることにこだわっているのか理解できない。
終盤GKと1対1の場面で切り返そうとして戻ってきたDFに潰された場面などは最悪のプレー、仮に1点を争う試合であんなプレーをしていたらと思うと…、
是非とも反省して欲しい。その中でも非常に良かったのは久々の先発出場のバロンだろう。相手があまりにも高さに弱いところはあったものの、しっか
りとくさび役もこなし、空中戦のほとんどを制することによって清水に楽な試合展開をもたらしたという意味ではペツェルと同じくらいこの日の功労者
だろう。あとはニアサイドに飛び込む動きなど相手のマークを外す動きを求めたい。両サイドも純平は徐々に攻撃面で力を発揮してきているし、イチも
試合を通じて出来こそ良くなかったものの1本ピンポイントのセンタリングでゴールに結び付けてくれた。
結果を出してくれたことは評価したいのだが、まだまだ完全に調子が戻ったとは言えない。ただ勝てばいいだけのカップ戦とは違い、リーグ戦は内容
にもこだわっていって欲しい。監督、フロントにはたった1試合結果が出たからといってそれで問題が解決したとは思って欲しくない。今のままでは問題
を先送りにしているだけなのだから。
最後に確かに札幌はチーム・選手は最悪の出来だったと思うが、そんなチーム状況でも諦めずに熱く応援し続けた札幌のサポーターには我々が欠けて
いるものがあったのではないだろうか。もっと俺達も熱く選手達をサポートしよう。まだまだ熱くなれるはずだから。
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