怒涛の後半。
2003.03.22(SAT)
2003 J-LEAGUE DIVISION-1 1st STAGE 1st ROUND
vs NAGOYA GRAMPUS EIGHT
2-2 DRAW
at MIZUHO PARK ATHLETIC STADIUM(NAGOYA)
昨年同様に不甲斐ない闘いであった前半とはうって変わり、後半はまさしく怒涛の攻撃を見せてくれた。
この怒涛の攻撃こそが今後に繋がるのではないか。
前半は何をやりたいのか全く意図が見えないサッカーに終始。1トップとして起用されたトゥットも周囲と全く噛み合わない。
期待のボランチ鶴見も中途半端なパスミスや無意味な上がりが目立ちチーム全体のバランスを崩していた。肝心の守備陣も相手
との競り合いに勝てないどころか競りにもいかない。そうするうちにセットプレーからのルーズボールを全くのフリーの選手に
押し込まれて先制を許す。更に相手GKのロングボールに誰も競らずにあっと言う間にゴール前に、名古屋FWウェズレイに持ち込
まれマークについていた昇平は何も出来ず、GK羽田も飛び出しが遅く、簡単に2点目も失い、いいところの無いまま前半を終了する。
昨年ならばこのままズルズルいってしまうのだが、指揮官の決断が怒涛の後半へと繋がる。康平と吉田を下げ、北嶋とテルを
投入する。北嶋とトゥットの2トップに変えた途端にあれだけチグハグだった攻撃陣が変わった。北嶋の堅実なポストプレーによ
り安貞桓、アレックス、トゥットが前を向いてボールを受けることが出来るようになり、各々の持ち味で相手を翻弄し始める。
特にトゥットは抜群のスピードで相手の裏をつきチャンスを作る。それが実ったのは58分、アレックスがややシュート気味のク
ロスボールを送り、そこへトゥットが体に当ててコースを変えてゴールとなる。さらに69分、安貞桓が中盤からロングフィード
を前線に走るテルに通し、テルが中央に折り返し、走りこむトゥットがスルー、後ろから上がってきた安貞桓がダイレクトのミ
ドルシュート、これが豪快に突き刺さり、あっと言う間に2点のビハインドを追いついた。守備陣も単調なロングボール中心の名
古屋の攻撃にも助けられ、時折名古屋FWヴァスティッチ、ウェズレイの2トップに危ない場面も作られることはあったが体を張っ
た守りで後半は無失点に抑えた。しかし、攻撃の方も終盤になると全体的に息切れ、素早いカウンターも不発でこのまま試合終了。
とにかく良く引き分けに持ち込んだと評価していいと思う。ただし、昨年の不振を思い起こさせるかのような前半の不甲斐な
い闘い、特に1失点後は下を向いてしまっていた選手もいたし、それがそのまま次の失点へと繋がったのではないだろうか、気持
ちまでも負けて闘って欲しくない。それが追い詰められた状態になった後半、やっと気持ちで負けない戦いを守備でも攻撃でも
見せてくれた。本当に良く立てなおしたと褒めたい。ただし、この日の失点の原因となったGK羽田と昇平は十分反省して欲しい、
彼らはこのビハインドを跳ね返した強力攻撃陣にも感謝して欲しい。
攻撃に関してはとにかくトゥットに初ゴールが生まれたのは大きいのではないだろうか。大連での闘いでも彼一人がカヤの外。
決していい形でのゴールとは言えないが、どんな形でもいいから結果が欲しかったと思う。それが焦りになる前に結果を出せたこ
とにより、自信を回復してくれればと思う。実際、このプレー以外でも後半はかなり動きが冴えていた。その原因としては間違い
無く北嶋の存在が挙げられる。確かにゴール近くでのプレーも無かったし、シュートも無かったが、ポストプレーヤーとしては確
実に足元でキープし、周りの選手が活かされる最大の要因となった。安貞桓も豪快なミドルシュートを決めて、今季の好調さをア
ピールしたのではないか。シュート以上に後半は自陣からでも一気に展開が変わる正確なロングフィードを何本も見せるなど間違
い無くチームの司令塔となっていた。あとはくだらないラフプレーだけは控えて欲しいものだ。
この結果と内容を見て大木監督は何を思うのだろうか。まず、後半開始からのあの思い切った交替に関しては素直に評価する。
何も動かず残り数分まで手を尽くさない前任者とは大違いだ。ただし、一貫して1トップを考えているようだが、北嶋とトゥット、
さらに周りの選手との関係を見る限り、今清水にあっているのはこの後半の2トップなのではなないだろうか。この後半の形にこ
そ今季の清水の運命を賭けてみてくれないか。久々に熱くさせるような攻撃陣だと思う。大木監督の理想はあるのだろうが、料理
人で例えればあくまで素材の味を活かした料理を作って欲しいというところだ。今の状態は素材を見ないで始めから料理を決めて
無理やり作ろうとしているだけにしか見えない。
さて、今季のリーグ戦も開幕となったわけだが、瑞穂に乗り込んだサポーターの中には「昨年の借りを返せ」など、今季に賭け
る想いが垣間見えた。我々超清水も「100% ORANJE」のビッグゲーフラを出して昨年の雪辱を誓い乗り込んだ。後半はゴール裏全
体と選手が共に闘い、追いつくところまでもっていけたのではないかと思うが、そこから更に勝ち越すことができなかったのは我
々のサポートがまだまだ不足していると認識しよう。選手と共にサポーターにも苦しい時間帯なのかもしれないが、そういう時に
こそもっと大きく声を出し、跳ね、選手と共に闘いたいし、闘えるはず。それこそが「100% ORANJE」なのではないだろうか。
妥協せずに共に闘い続けよう!
|