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挨拶がわり。

2003.02.23(SUN)
SDT CUP J-LEAGUE PRE SEASON MATCH IN ASHITAKA
vs FC TOKYO
2-2 DRAW
at ASHITAKA ATHLETIC STADIUM(NUMAZU)


 新監督と新戦力の加入。新たに生まれ変わった清水の最初の試合、そのハイライトは新天地に賭ける男の挨拶がわりの一発だった。
 後半同点で迎えた75分、森岡のスローインが流れて、北嶋がスルー、中央に転がってきたところをアレックスが受けると 見せてさらにスルー、その裏を廻ってきた北嶋が飛び出し気味のGKの位置をよく見ての左足ループシュート、これがきれい な曲線を描いてゴールに吸い込まれた。新天地に賭ける男のらしくない華麗なゴール。しかし、ここで復活を賭ける男にと ってはどんな形でもいいから結果がほしかったに違いない。その喜びがゴール後に真っ先にゴール裏へ目掛けて走ったその 姿勢に表れていた。試合は結局ロスタイムに直接FKを決められるという後味の悪い結末だったかもしれないが、このゴール 一つだけでも応援したかいがあったものだ。この得点以外にもトゥットの負傷後、1トップの位置に入り、くさび役を無難に こなしていた。特に足元のプレーにおいては非常に正確なプレーも見られたし、なかなか良かった。この試合では味方のセ ンタリングにヘッドで合わせるシーンも無く、ヘッドに関してはまだ未知数だろうがきっとこなしてくれるはず。

 攻撃に関しては1点目の同点ゴールも形は良かった。57分、左サイドを縦に抜け出したアレックスが中央にマイナス気味 の折り返し、ここに安貞桓がトラップから落ち着いてシュートを決めた。左ウイングの本来のポジションに戻り、かつ今年 はキャプテンとしてチームを引っ張る立場となったアレックスはこの日は2点に絡む活躍だけでなく再三相手を掻き回し本来 の力を発揮していた。去就が心配された安貞桓も全体的にまだ動きが硬い印象を受けながらも結果を出すあたりはさすがだ。
 負傷交替となったトゥットに関しては前線でボールを懸命に追い掛けてはいたが気合が空回りといったところだろう。結 果を出した他の攻撃陣に一歩差をつけられた格好となったが、まだまだこれからだと期待したい。何よりこの1トップ気味の システムでは彼が生きないのではないだろうか。
 結果も見せたし、後半は崩す形が何度も見られた攻撃陣に対して守備陣は課題を突きつけられた。2失点ともセットプレー、 それも集中力が無かったと思われても仕方の無い失点。特に1点目全くのフリーでニアサイドに飛び込む選手に誰もついてい けず、かといってGKは飛び出さないという中途半端な形で連携面でまだまだ課題を残した。時間帯も開始早々、この時間帯で 取られると試合の流れは当然苦しくなるもの、集中して欲しい。また、全体的にプレスは掛かるようになっているのだが連動 性が無い。前線からのプレスにも言えるのだが、個々が頑張ってプレスを掛けているだけで無駄な動きに見えてしまった。
 新戦力のエメルソンに関しては足元の安定感はあるように感じた。全体との連携の面ではまだまだだが、今後ますます良く なる期待感はある。鶴見に関しては確かに体格も良く当たり負けしないプレーにはなかなか見るものがあったのだが、不用意 なパスミスが目立った。ポジションが中盤だけにもう少し確実性を求めたくなる。

 まだプレシーズンマッチとは言え、この試合展開ならば勝ちたかったというより勝たなければならない試合。取るべき人が 点を取り、守るべき人がしっかり守るという当たり前の試合をして欲しかった。それでもまだあくまで練習試合。本番に向け て修正する猶予が与えられている。守備陣はこの突きつけられた課題をどう改善するか見守っていきたい。
 それでも、期待の新戦力の見事なゴールは本当に嬉しかった。またその男が真っ先にゴール裏に向かい喜んだその姿を見て、 今年1年の期待とこの男の為に俺達も共に闘っていきたいと思えた。この先のAFCチャンピオンズリーグ、Jリーグ、彼だけでない、 トゥット、安貞桓、アレックス、各々昨年の屈辱を晴らす為にも奮起を期待したい。