機先を制す。
2004.08.08(SUN)
J-LEAGUE PRE SEASON MATCH
vs TOKYO VERDY 1969
3-1 WIN
at FUJIEDA SPORTS COMPLEX PARK FOOTBALL STADIUM(FUJIEDA)
ナビスコ杯準々決勝でも対戦する東京V相手に機先を制する勝利を収めた。単なる練習試合とも言えるが、相手に苦手意識を更に植え付け、か
つ自チームには更なる自信を持つ事が出来た事、また様々な選手を試せた事などいろいろな面で意義ある勝利だった。
試合は序盤から清水がプレスからチャンスを作り、サイドから相手を崩していた。ところが15分、中央からドリブルで上がる東京VのFW桜井に
誰もチェックに行かず、気がつくと俊秀があっさりかわされ飛び出してきたGK西部もかわされて無人のゴールにシュートを決められて失点する。
急遽欠場の森岡に替わり戸田を加えた3バックが上がりすぎで、そこをあっさりと突破されての失点で非常に不安が残った。しかし直後の17分に
は中央から上がるアラウージョが相手DFラインの裏に飛び出したテルに絶妙のスルーパス、テルが飛び出してきたGKよりも一瞬早くシュートし
見事に決まりあっという間に同点に追いついた。その後も相手のパス廻しにも落ち着いて対処し、プレスから相手のミスを誘い素早い攻撃とい
う狙いのしっかりしたサッカーをする。29分には左サイドを突破した久保山からのクロスをファアサイドで待ち構えるアラウージョがヘッドで
折り返したところに北嶋が押し込んで逆転に成功する。流れるような攻撃から前線3人が相手のスペースを見つけて完璧に崩した形での見事な得
点であった。前半はこのまま終了する。
後半に入り、若干動きの落ちた清水は相手の攻勢に遭うものの俊秀と鶴見と戸田の3バックが後半は体を張った守りで相手の攻撃を跳ね返す。
東京Vも話題のFW森本を投入するものの、これにも清水は人数をかけた守りで仕事をさせない。そして72分には左サイドを上がったイチから前方
に飛び出す康平にスルーパス、康平が左45度から相手DFをかわしてシュート、これが決まって3点目。結局このまま試合終了。
完璧とは言えないまでも上々の仕上がり具合の試合だった。攻撃はこの日のMVPであるアラウージョを中心に相手の裏を狙ったプレーが随所に
見られたし、太田も右サイドから何度も突破して観衆を沸かせていた。特にアラウージョには東京Vの守備陣も手を焼いていた。左だけでなく右
にも出没し、左足だけでなく右足からも鋭いパスもあった。前回の東京V戦でも相手を翻弄していたが今回の活躍で更に相手にとっては嫌な存在
となったであろう。セットプレーでは浩太がキッカーとなりいろいろ試していたが、後半にはFKから惜しいシュートを放つなど最初にしては上
々の出来であった。この試合ではユースの山本真希も起用された。なかなかボールが廻ってこなく評価のしようも無いが、時折見せるプレーに
近いうちにチームの中心となるべき原石のお披露目といった感じであった。
守備の方も序盤の失点こそ全体的にあまりにも不用意に上がりすぎて手薄な中央を狙われたが以降はしっかりと守る時は守るという態勢が取
れていた。戸田のCBもまずまず無難であったし、守備面ではイチの左サイドが効いていた。慣れない左サイドでの起用で始めは守備に専念して
いたが、後半はアシストを記録するなど手応えを掴んだだろう。サポーターも「25」と書かれたゲーフラやビッグフラッグを広げて彼の復活を
心より祝福していた。同じく怪我で離脱していた昇平も後半に起用され、守りだけでなくセットプレーから惜しいチャンスを作るなど元気なと
ころを見せてくれた。
攻守両面に内容もあり、駒も揃いつつあり、リーグ直前の試合として上々の出来であった。サポーターもプレシーズンマッチということで若
干寂しい入りであったがこの試合を試運転にそろそろ戦闘体勢を整えよう。あと1週間で逆襲の2ndステージがスタートである。選手、フロント
は1stステージの屈辱をバネにリーグ戦中断期間のナビスコ杯とこの試合で生まれ変わった戦いぶりをみせてくれた。我々サポーターもそれに
負けない素晴らしい応援で後押ししよう。
春はまだ遠し。
2004.03.04(THU)
J-LEAGUE PRE SEASON MATCH
vs ALBIREX NIIGATA
1-1 DRAW
at KUSANAGI ATHLETIC STADIUM(SHIZUOKA)
まだ春には遠い寒さの中、チームもまだ春には遠い内容だった。たった4日前に見せた内容との違いにチームとしてまだまだという思いを強くした。
試合は序盤から清水ペース、今回は怪我のイチに替わり最初から右サイドで起用された太田が積極的に相手に勝負を挑み、何度もクロスをあげてチャンス
を作る。チーム全体としても前からプレスがかかり中盤を支配して決定的なチャンスも生まれるが新潟GK野澤のファインセーブにあい得点が奪えない。時間
が進むにつれて新潟の方も高い位置からのプレスがかかり、清水の方も自由にパスが繋がらなくなると苦し紛れのロングパスを出して相手にカットされる。
そこから相手のカウンターを許し、42分にはゴール前での混戦から森岡が新潟FWエジミウソンを倒してしまいPK。このPK、エジミウソンのキックを西部がよ
く弾いたもののこのこぼれ球をエジミウソンに押し込まれて先制点を奪われて前半終了。このPK確かに西部はよく止めたのだが、キッカーの真正面に弾いて
しまった事が悔やまれるし、何より味方のDFが誰も詰め寄ってない事が残念だ。どんな時でも諦めずに守る気持ちを今後は更に徹底して欲しい。
後半に入ってもピリッとしない内容が続くが、54分には右サイドから太田がクロス、これを新潟DF喜多がクリアミスし後ろに流れたところに詰めていたジ
ャメーリが押し込み同点に追いつく。しかしこの後は何とも締まらない内容。チャンスこそ作るものの両サイドの太田、隼人とも時間の経過と共に動きが落
ち、肝心の攻撃陣もアラウージョの突破は何度も止められ、途中から入ったキタジも味方との連携はあわないまま。73分に投入されたルーキー阿部文一朗の
前線での積極的なプレーに希望を見出せたものの、最後まで相手を崩す形も無いまま試合終了。4日前と一転、不安感は拭えないまま開幕を迎える事となった。
とにかく、J1に上がったばかりのチームにこの結果と内容というのは情けない。そして攻撃が噛み合わなって無い点が気になる。キャンプ、練習試合、プ
レシーズンマッチと充分に時間はあったはず。チャンスと言えば右サイドの太田のクロスからだけであった。アラウージョにしても名古屋戦でトップ下とし
てシンプルなプレーでチャンスを作っていたのと比べると持ち過ぎで周りと噛み合っていなかったし、ジャメーリもゴールこそ決めたがのまだ動きが重く感
じた。そして一番心配なのは北嶋だ。前を向ける場面でも前を向かずにゴールに背を向けたプレーをしてしまう場面があったが、何か本来の自然な動きでな
く、考え過ぎている印象を受ける。ゴールに餓えているはずの男なのだからもっとがむしゃらに狙って欲しい。そんな不安ばかりの前線で一番希望を持たせ
たのは初の試合出場となった阿部文一朗の溌剌とした動きだろう。短い出場時間であったが、ポストプレーも無難にこなしていたし、自らシュートまで持っ
ていくなどFWとして自分の持ち味を出していたと思う。今後はもっと長い時間の起用もあると思うし、そうなって欲しいとサポーター誰もが思った事だろう。
守備も1点に抑えたし、PKの場面以外で決定的なピンチも少なかったが、あの失点に至る場面でもクリアが中途半端な為に起こった事。さらにPKの場面で
も誰もが諦めずに失点を防ぐという姿勢を見せてくれなかったのが残念だ。中盤でもファビーニョの豊富な運動量がこの日も目立ったが奪ってからの攻撃に
遅さを感じた。テルなどはあれだけ守りをしてくれる相棒がいるのだからもっと貪欲に前に進むなど本来持っているはずの能力を出し切れていないのが心配
だ。全員守備の姿勢の徹底と攻守の切り替えのスピードを上げる事を今後も取り組んで欲しい。
さて、この日は約半年ぶりの草薙開催となったわけだが、寒さの為か劣悪な芝生のコンディションが気になった。何より選手達に負担がかかるこのコンデ
ィションではとても今後の試合開催もおぼつかないであろう。4日前に豊田スタジアムという素晴らしいサッカースタジアムで試合を見たあとだけにこの競
技場の見づらさはやはり気になった。どこのクラブにも負けないぐらいの素晴らしいピッチと見やすいスタジアムを持つ日本平の良さを皮肉にも感じてしま
った。相手の新潟サポーターも平日の夜という事もあって数が少なくて本当の意味での「ORANGE DERBY」という状況でなかったのはちょっと残念だった。本
当の意味での「ORANGE DERBY」はシーズン始まってからという事であろう。
また、新加入の選手の応援歌も続々と披露されたが平日の夜の草薙開催という事もあってゴール裏も含めて寂しいスタジアムであった為、まだあくまでお
披露目という形になってしまった。シーズンが始まると同時に浸透し、それに選手も応えるという良き関係を作る為にも今後も今まで以上に熱い声援を送る
必要があるだろう。そう、もう開幕まであとわずか。いよいよ言い訳の聞かない真剣勝負の舞台が始まるんだ。一昨年、昨年の屈辱を晴らす為には選手達に
は必死に闘って欲しいし、俺達も闘わなくてはいけない。今まで以上の熱い気持ちをぶつけ、このシーズンに臨もう。
目指す方向性。
2004.02.29(SUN)
J-LEAGUE PRE SEASON MATCH
vs NAGOYA GRAMPUS EIGHT
0-1 LOSE
at TOYOTA STADIUM(TOYOTA)
試合後に起こった拍手とエール、確かに結果は出なかったがそれよりも目指す方向性が内容からは感じ取れた。道は決して間違っていないという事をみな
感じ取っていたからだと思う。
前半開始早々にイチが相手選手との接触で負傷、急遽左ウイングで起用する予定だった太田を右に廻し、左に隼人を投入する。8分には左サイドから隼人
のパスを受けたノボリが久保山へ絶妙のスルーパス、久保山のシュートは相手GK楢崎に防がれるがテンポのいいパス廻しでチャンスを作る。しかし13分には
一旦相手の攻撃をクリアするものの再び繋がれて左サイドからの折り返しを名古屋FWウェズレイが左足ダイレクトでシュート、これを決められて早くも失点。
昨年から見られるクリアした2次攻撃からの失点には非常に悔いが残った。それでも清水ペースは変わらず、ノボリとアラウージョのワンツーから決定的な
チャンスが生まれたり、時にはファビーニョが飛び出してシュートを狙うなどボールも人も頻繁に動くサッカーでチャンスを作り、点こそ取れないもののい
い流れで前半を終了する。
後半に入っても清水ペース、後半から投入されたジャメーリがFKからヒールシュートを狙うなどいきなり魅せる。守備でもカウンターを狙う名古屋に対し
て鶴見、昇平がFWウェズレイを完璧にストップして跳ね返し、時折両サイドの上がった裏をつかれてピンチになる場面ではGK真田の冷静な守備で事なきを得
る。66分に北嶋を投入、交替で下がったノボリのポジションにアラウージョを入れた新布陣となるがこれが見事にはまる。アラウージョが抜群のキープ力で
相手DFを引き付けてから飛び出すジャメーリや北嶋へのスルーパスで幾度と無くチャンスを作る。まだ若干の連携ミスで点には結びつかなかったが終盤には
これに加えて左サイドの隼人も絡みサイドからもチャンスを作るなど最後まで相手を苦しめた。結局1点が遠いまま試合終了となったが不思議と敗北感は無い
ままであった。
とにかく攻撃に前回のロシア戦以上の進歩が見られ始めている。病み上がりのアラウージョ、体が絞れ始めたジャメーリ、この2人のコンディションが上が
った事も大きいのだが、とにかく前で皆が良く動く。パス自体は非常にシンプルだが、自らスペースへ動き、動くことによって新たに生まれるスペースに更
に人が動く、更にテルとファビーニョの3列目からの飛び出しもあるなど連動性も見られる。ラストパスの精度をもっと向上させる事と決定力の無さはまだま
だなのだが、これだけチームとしてチャンスを作り出していたのは近年無かったし、可能性を感じさせられる。特にアラウージョの2列目からのスルーパスは
受け手とのコンビネーションを成熟させていけばかなりの武器になると期待させてくれた。またいきなり試合序盤から投入された隼人も左ウイングとして何
本も際どいクロスボールをあげてチャンスを作っていた。まだまだ切れ込んだりシュートを狙うなどプレーの幅を広げて欲しいというのはあるが、怪我の功
名と言うべき収穫であった。
守備の方もファビーニョの豊富な運動量は相変わらずだったし、何より守備陣で今回一番の収穫は鶴見だろう。相手のFWウェズレイをほぼ完璧に抑えてい
た。体格を活かした激しい当たりで相手の動きをほぼ封じ込めた。今年はストッパーとしての彼のプレーというのは非常に期待が出来るのではないか。守備
陣全体を見ても確かに決めるべき男に決められてしまったし、クリアしきれずに2次攻撃からの失点だった事は悔やまれるが、それ以外はしっかりと90分集
中できたのではないか。昨年までの淡白な守備とは違い、激しい当たりも見られるなどちょっとした違いなのかもしれないが闘う意識が次第に増えてきてる
事は感じさせる。
この日もサポーターは全く応援らしい応援をしない相手と違い、いつも通りの応援を繰り広げた。新たに加わった選手のコールなども徐々に増え、徐々に
シーズン開幕に向けて皆が戦闘モードになってきているのではないだろうか。相手の事はとやかく言うつもりは無いが、スタンスの違いなのかもしれないが、
せっかくの試合、スタジアムで闘う仲間にコールひとつしてやれないで何がサポーターなのだろうか。サポーターとしての原点を考えさせられた。
それにしても豊田スタジアムには圧倒された。近年のワールドカップ用に作られたスタジアムの中にはピッチから遠かったり、ただ器がでかいだけのがっ
かりさせられるスタジアムが多いが、実に観客にとっても見易く、しかも完全に屋根を覆うなど見るものを満足させる素晴らしいスタジアムだ。芝生のコン
ディションがまだ万全で無かったのは非常に残念であったが、こういう素晴らしいスタジアムがもっと増えて欲しいと思った。
あと開幕に向けて試合できるのは1試合。今までの成果を是非とも出して欲しい。開幕に向けて、チームの目指す方向性に間違いは無いはずと俺は信じているから。
上々の試運転
2004.02.14(SAT)
INTERNATIONAL FRIENDLY MATCH SBS CUP
vs RUSSIAN FEDERATION
1-1 DRAW
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
失望の2003年シーズンを経て迎えた新シーズン、その最初の有料試合は可能性を感じさせる上々の試運転だったと
いえるのではないだろうか。
試合は序盤から清水が高い位置からのプレスをかけてチャンスを作る。新加入のファビーニョを軸に中盤のスペースを確実に消し、
一旦奪うと裏を狙って上がるイチと平岡の両ウイングバックを積極的に活用してチャンスを作る。前線の北嶋、アラウージョが相手
に囲まれてボールを奪われるなど肝心のフィニッシュへのアプローチがまだまだな点はあるが昨年と違って自らが仕掛ける闘いをみ
せる。しかし、41分に中盤でこぼれ球を奪われ右サイドからの細かいパス交換から最後はMFボヤリンツェフにゴールを奪われて前半
を終了する。
後半、北嶋とノボリを下げて康平と新加入のジャメーリを投入した清水はその途中出場の選手からチャンスを作る。58分、中盤で
康平が左サイドの平岡に大きくサイドチェンジのパス、平岡がドリブルで相手DFを一人かわして折り返し、このボールがロシアDFモ
ルに当たってコースが変わりゴールマウスに吸い込まれて同点に追いつく。この後も両サイドからチャンスを作る清水に対してロシ
アは素早いカウンターで対抗するが、昨年と違い清水は最後まで中盤の運動量が落ちず、ゴール前でのピンチも和道や鶴見を中心に
体を張った守りで点を許さず同点のまま試合終了。
全体の感想としてチーム一丸となってプレスをかける意識が非常に見られたと思う。昨年までは守備をほとんどしない選手の負担
を残り選手がかなりの部分で背負わされるという状況だったのが、高い位置からのプレスもかかっていたいし、昨年に比べれば大幅
な進歩だろう。チーム一丸となって闘うという姿勢を見れたという事が結果以上の手応えだ。
攻撃に関してはサイドが攻め上がった際にはシンプルに繋いでいた。昨年はせっかくいいタイミングで上がってもその上がった選
手をいつも囮に使う選手が数人いた。ワンパターンの囮を使う攻撃により、相手にも簡単に読まれ、上がった選手も疲れさせ、なお
かつお互いの信頼関係を壊していた事から考えるとこのシンプルにサイドを使う攻撃はある意味新鮮に映った。またこの攻撃により、
平岡とイチという駒が活きていたし、彼らもクロスを挙げるだけでなく、シュートや切れ込みなど新たなバリエーションも増やして
いた。特に平岡はタイミングのいい上がりで何度も味方のパスを引き出していたし、精度の高いクロスを何度も見せた。同点のオウ
ンゴールも彼のチャレンジの結果がもたらしたものだ。これだけの出来ならば今季は期待せずにいられない。
しかし、反対に相変わらず出来てない点としては相変わらずシュートの意識が低すぎる。シンプルにゴールの枠目掛けてシュート
を打つという当たり前の事が出来ていないのは情けないの一言だ。せっかく素早くボールを繋いでも最後の地点での無駄な停滞はせ
っかくのプロセスも台無しにしてしまう。中には遠目からでも積極的にシュートを狙う姿勢を見せていた選手もいたが、それをチー
ム全体で意識して欲しい。
守備陣も1失点こそしたものの、昨年までだったら最後には運動量も落ち、集中力も欠けて失点を重ねていた中で時にはDFが体を張
ってゴールを防ぐなどフィジカル中心のキャンプの成果が出てきたのではないだろうか。和道と鶴見がストッパーとして起用されて
いたが持ち味の高さと当たりの強さで体格のいいロシアの選手にも真っ向から立ち向かっていた。
この試合でいろいろ期待の新戦力が出たのだが、何と言ってもファビーニョに尽きるだろう。中盤で尽きることの無い運動量で相
手の芽を摘みにいく。また相手選手との個の闘いにおいて高いボール奪取率と体を張ったキープをしてくれた。彼のプレーに対して
相手のロシアが時間が経つにつれてかなり厳しいチェックをしにきたことからもこの日抜群にピッチで輝いていた事が伺える。チー
ムメイトにも積極的に指示を出し、自らも体を張って闘ってくれる。昨年チームに欠けていた歯車が早くも試運転の状況で見つかり、
噛み合いだしている。まさしく今年の命運を握る選手になる可能性を感じた。
アラウージョにしても時折見せるトリッキーなプレーに才能の一端は見せてくれた。ボールを持ち過ぎてシュートも打てなくなる状
況があった点は問題だが、それもボールをもらう位置が低いためと周りのフォローが薄かった為。何より風邪が回復したばかりの現状
ではまだまだこれからだと思う。一方、心配なのはジャメーリだ。裏へ抜け出そうと狙ったりするのはいいのだが、足が速い遅いとい
う事でなく、動きに体の重さを感じた。まだまだベストコンディションとなるまでは相当時間を要することを覚悟したい。GKの西部も
相手のクロスボールにかぶるなど非常に不安定で周りの
フォローもあり1失点で済んだもののこれでは不安感は拭えない。
そして一人心配な選手がいる。皆の期待を一身に集めてる北嶋だが、あまりにも相手の当たりに負け過ぎていた。さらに裏へ抜け出
そうとする時に周りと呼吸が全く合ってない。また何か悩んでプレーしているのか判断の遅さも目立った。必死な気持ちは分かるがも
う何も考えずFWらしく闘ってくれればおのずと結果に結びつくと思うし、それを信じて思い切ったプレーをして欲しい。
さて、この上々の試運転を演出してくれたロシア代表、そしてそれを実現させた関係者にも感謝したい。フル代表といってもベスト
メンバーでは無かったが、代表定着の為に闘う国家代表の激しいプレーを受けた事は清水にとっても非常にいい経験にもなったと思う。
ワールドカップのベースキャンプが縁で実現したこのカード、まだまだ試合を重ねることで貴重な経験も得られるのではないか。
サポーターも久々の試合という事でまだまだオフ気分が抜けていないような感じだった。それでも早速期待の新戦力のゲーフラが出た
り、五輪代表として活躍が期待されるGK黒河のビッグフラッグが試合前に広げられるなど徐々に選手同様、闘いに向けて走り出した。こ
れから1ヵ月後に迎える開幕に向けて俺達も徐々に戦闘モード全開で行こう。
|