最初の壁。
2004.05.22(SAT)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 1st STAGE 11th ROUND
vs OITA TRINITA
1-2 LOSE
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
前半先制し後半逆転負け。繰り返される敗戦がチームの自信を奪い、また次の敗戦に繋がる。ダービー以来、なかなか結びつかない結果に自分たちの
サッカーに対する自信を失っているような気がする。自分たちの信じる道に初めて現れた壁、これを逃げても結局同じ事である。ならば乗り越えるため
にもっともっとがむしゃらにやるしかないだろう。こんな壁ぐらい乗り越えろ。
前半はサイドでの攻防で優位に立つ。右から太田が攻めるだけでなく、左サイドも今季初スタメンの純平がアラウージョとのコンビプレーや個人技で
次々にチャンスを作る。中盤でも相手のプレスに負けず細かいパス交換や純平のクロスから決定的なチャンスを得るがなかなか決められず試合は進む。
押し続けていた清水の攻撃が実ったのは41分。右サイドのスローインから抜け出した太田がクロスをあげるが相手DFに当たる、そのこぼれ球を久保山が
大分DF有村、三上と競り合ってこぼれた球を左足で思い切りよくシュート、これが突き刺さり先制。しかしかなりチャンスがありながら1点しかとれずに
前半を終了する。
後半に入り、ここ数試合繰り返す悪癖が露呈する。大分は後半から高松を投入し、前線に基点を作る。高松にシンプルにボールを集める大分の攻撃に
清水はDFラインも下がり、中盤とのスペースが出来る。中盤から前線にかけてのプレスも利かなくなってきたところで追いつかれる。59分、中盤でボー
ルを持つ大分FWマグノアウベスにプレスが甘くなり、裏に走り込む大分FW高松にスルーパス、高松がボールを受けて振り向きざまのシュート、マークに
ついていたはずの森岡が転んで起き上がったところの股を抜いたシュートにGK黒河も反応できず同点。さらに、直後の61分にはまたもマグノアウベスの
突破からPKエリアすぐ外でFKのピンチ、大分MF原田の蹴ったボールが俊秀の頭に当たり角度が変わりGK黒河またも反応できずにあっという間に逆転を許す。
このあと、阿部、康平と前線の選手を投入するも前半機能していたサイドからの攻撃が大分のプレスに遭い機能しない。しかも大分のクリアボールは
マグノアウベス、高松と大分の前線の選手にしっかりキープされそこからカウンターを食らうなどで時間だけがただ過ぎていき最後の最後まで決定的な
形が無いまま試合は終わった。
前半のサッカーと後半のサッカーの落差、正直やろうとしてるサッカーが体力的に非常に厳しいのは分かる。それでもこれをやり続けるしか無い。特
に前半、もっと点が取れたはずだそういう場面で決める事ができなければならなかったはず。これで日本平で今年3度目の前半1-0からの逆転負け。何度
も繰り返して分かってると思うが決めるべき時に決める為に攻撃陣にはひたすら練習あるのみだ。また、後半の失点は確かにアンラッキーな面もあった
がこういう形の失点もある。ならば後半残り時間もっとがむしゃらに攻めて欲しかった。高さが足りないなら終盤は鶴見や俊秀を前線に残すなどいくら
でも方法はあった。ロスタイムのセットプレーだってGKを残して全員上がるぐらいの事はしても良かったのではないだろうか。チーム全体の必死さとい
うのはこの日は残念ながらとても伝わってこなかった。
今季初先発の2人、純平と黒河についてだが、純平は特に前半は左サイドにおいて何度もチャンスを演出するなどなかなかの出来だったと思う。後半途
中の怪我で残念ながら途中交替となったが、まだまだこれからのチャンスに期待したい。黒河にしても確かに2失点はしたがはっきり言ってノーチャンス
の失点、終盤には相手のカウンターのピンチに体を張って止めてくれたし、明らかに突然の出番となった神戸戦に比べて落ち着いていた。試合前にはサ
ポーターから黒河に対するメッセージ弾幕が掲げられるなど誰もが君の力を信じているんだから結果が出ないで悩むだろうが己を信じて頑張ってもらいたい。
試合後にはコールする者もいればブーイングする者もいた。コールした者はもちろんの事、ブーイングした者も奮起を促す意味での行動であり愛があ
ったと思う。いろいろ方法論こそ違えど90分間選手と共に闘った後に生まれる素直な感情をぶつける事も悪い事ではない。なかなか思うような結果が出
ずに選手にもチームにもどこか閉塞感が漂い始めている。もちろんサポーターの間でもそういう状況になって、自信が揺らぎ始めているかもしれないが
この閉塞感を打ち破れない限り、ここから逃げても同じ事である。いま突きつけられてる壁こそが成長する為の巨大な敵なのかもしれない、選手もサポ
ーターも逃げる事無く立ち向かうしかない。
またこの日は日本平で長年の懸案だった問題が改善の兆しが見えた。前節から試験的に開門までの並び方をホーム側とアウェー側を完全に分散する方
法がとられていたが、この日はきれいにホーム側とアウェー側が分散された。敵サポとの接触を最小限に減らそうと努力するクラブの姿勢には感謝した
い。まだクラブ側も入場待機方法は手探り状態と覗えるが、我々がずっとクラブに打診していたことを実行してくれた事は素直に評価したい。
リーグ戦はここから2週間の中断に入る。代表、五輪代表、ユース代表の各年代の日本代表が抜けた中でナビスコ杯に入るわけだが、リーグ戦同様に大
事な試合なのは変わらない。少しでも浮上のきっかけを掴むためにも厳しい試練に精一杯立ち向かおう。壁に苦しみもがき苦しむ事も絶対に無駄にはな
らないはずだから。
よそゆきのサッカー。
2004.05.16(SUN)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 1st STAGE 10th ROUND
vs VISSEL KOBE
1-5 LOSE
at KOBE WING STADIUM(KOBE)
わずか3分でのアクシデント、浮足立つ10人、しかし本来の問題は自分たちのサッカーを忘れよそゆきのサッカーをした事だろう。もう一度
自分達がやるべきサッカーを見つめ直して欲しい。悪夢のような残り87分間を無駄にしてはならない。
試合開始直後の3分、神戸FW播戸が右サイドから森岡の裏に走るレアンドロンにパス、レアンドロンは飛び出してきたGK西部より一瞬早くボ
ールを触り、西部と交錯する。このプレーがPKを取られ、しかも西部にはレッドカードという厳しい判定を受ける。3分でゲームプランを崩さ
れた清水はFW北嶋を下げて黒河を投入するが、このPKを播戸に決められ先制を許す。
ここで建て直しを図りたい清水だが、3バックの裏をしつこく狙う播戸とレアンドロンに守備陣はかき回され、12分には播戸も鶴見が競り負
けてヘッドを決められ、37分には味方のミスから裏を抜け出したレアンドロンに平岡もかわされてゴールを許し前半だけで3-0となる。清水も
前半終了間際にアラウージョと久保山が相手DFに囲まれながらパス交換、そこからアラウージョが相手GK岩丸の頭上を越すループシュートを決
めて1点を返し、ここから清水ペースとなるが直後の久保山とGK岩丸の1対1を外し、惜しいチャンスを逃して前半を終了する。
後半に入り反撃を開始したかった清水だが、またも2人にやられる。51分にはレアンドロンのヘッドから裏に抜け出した播戸のスライディン
グシュートを決め、56分にはレアンドロンの突破を平岡が倒して警告とFK、ここから神戸MF藤本に直接FKを決められてあっという間の1-5とな
る。この直後に清水はルーキーFW阿部を投入するが最後の最後まで点を返せず試合終了。
最初の3分のプレーが全てという人がいるかもしれないが、それだけでは無かった。確かにDFも裏に抜ける選手のカバーも忘れ、GKも目測を
誤った事によって起こった誤算だった。それでも10人になった試合は今までいくらでもあったし、そういう中で勝ってきた事もあった。大事な
のはそこからなのに、それ以降は本来の自分たちのプレスサッカーを忘れていた。例え人数が少なくてもプレスをかけ続ける自分達のサッカー
が全く出来なかった事の方が問題だし、残念でならない。もう一度言う、3分で試合が終わったなどという物分りのいいような事は言わない。
あんな事でへこたれてなんかいられないし、あそこからやってやるんだという意地を俺は見せて欲しかった。
そういう意味で前半終盤見せたアラウージョと久保山が泥臭くボールを繋ぎ、最後はアラウージョの技を見せてくれたああいう得点は評価し
たい。ああいう執念をもっともっと見せてくれれば俺はいいと思う。今季初登場の村松も苦しい試合展開だったがボールを適度に散らして視野
の広いプレーは見せてくれた。試合前には「27」と書かれたゲーフラが掲げられ、彼の登場を励ましていた。今回を機にまだまだ今後も期待を
もって見ていきたい。初のJ出場となった阿部もなかなかボールが廻ってこないで悔しかったかもしれないが、まだまだこれからだ日々の練習
の積み重ねで周りとの息もあってくれると思うし、今日の悔しさを忘れないで欲しい。
内容としては散々な試合だったが応援についてはスタジアムを活かした応援が出来ていたように感じた。試合前から相手の応援を制するが如
くサンバと手拍子で、唯一防音壁の無い屋根を反射しスタジアム全体を襲うような応援になっていたし、アウェーのスタジアムでは初めて普段
は聖地日本平で流れる「雷神」のテーマを歌い選手を出迎えるなど、なかなか斬新な応援が出来ていたのではないだろうか。
試合内容としては最悪だったかもしれないが、後押しする俺らは少しも負け犬にならず応援できた事は俺は良かったと思っている。最後の20
分間は延々といつまでも終わる事なく「VIVA! S-PULSE」が続いた。いろいろ賛否両論あるかもしれないが、俺的にはこれは何かが空回りして
いる選手とチームに『何が違うか?』を感じて欲しいという意図があったのではと思ってる。選手に気持ちが伝わったか伝わらないかは定かで
はないが、こういったかつてのサポートをするという意味は、過去の栄光を取り戻せという時に使う手段である。あの強かりし頃のエスパルス
を取り戻す為にもサポートも悩んでいろいろやる事は決して無駄では無いだろう。
昨年も訪れたこのスタジアムだが、雨を凌げるし見易い点では素晴らしいスタジアムだが、試合中は非常口の扉も閉めてしまい蒸し暑かった。
しかもホーム側ゴール裏の天井は防音構造という誰の為のスタジアムなのかという疑問がある。近いうちにゴール裏をホームとアウェー入れ替
えるそうだが当然であろう。
相手サポーターもゴール中央に固まらず、端のほうにオフィシャルフラッグを振る集団があったり昨今話題のチームカラー問題同様、バラバ
ラの印象受けた。「俺たちは白黒を永遠に愛し続ける!!」というダンマクもあったが、厳しい事を言わせて貰えば大事なのはヴィッセル神戸と
いうチームなのか、白黒というチームカラーなのか、どちらかなのは明白だろう。潰れかかった事のあるチームのサポーターから言わせてもら
えば潰れそうなチームを助けたオーナーへもっと敬意を表すべきだし、共にチームを強くする為に建設的に前へ進むべきだ。この日のあのダン
マクにはそういう意図は全く感じられなかった。実際、この日は神戸は前売り券購入者にはタオルマフラープレゼントというのをやっていた。
その前にはユニフォームもプレゼントしていた。この日は五輪出場を決めた女子日本代表の選手もゲストに呼んでいた。積極的な補強と熱心な
営業、そしてサービス。明らかに今までの神戸とは違うチームを作ろうとしてフロントは頑張っていると思うよ。他チームの戯言かもしれない
が、もう一度サポーターはチームへの愛というのを考えてみてはいかがだろうか。
5失点の大敗、選手もサポーターもいろいろ思う事があるかもしれない。でも思い出してみよう、万博での惨敗から東京戦で俊秀の復帰、浦和
戦での久保山の復活、アラウージョのスーパープレー、浩太や太田という若武者の成長、あの惨敗から一度は立て直した。俊秀も浩太も次は戻
ってくるし、黒河だってこの悔しさを次は晴らしてくれるはず。俺たちサポーターも麦のように踏まれても再び立ち上がっていこう。明らかに
昨年よりも俺はこのチームに未来を感じているし、他の人もそう思っているだろう。次は聖地日本平、90分間選手は自分たちのサッカーを、俺
たちは今出来る精一杯の声をただひたむきに続けよう。
未熟ゆえに。
2004.05.12(WED)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 1st STAGE 8th ROUND
vs YOKOHAMA MARINOS
1-1 DRAW
at INTERNATIONAL STADIUM YOKOHAMA(YOKOHAMA)
試合終了の笛、スタジアム全体の一瞬の静寂、両チームにとってすっきりしない勝ち点1となった。選手個々に悔しさが残ったと思うし、チーム
全体にも悔いがあっただろう。未熟ゆえに勝つことが出来なかった。しかし未熟ゆえにまだまだこれからの成長の余地もある。下ばかり向いてられない。
試合はここ最近の試合同様、序盤から清水の高い位置からのプレスが機能する。サイドに追い込んでボールを奪うと素早く前線のアラウージョを
活用してカウンターを繰り広げる。14分には左CK、和田のニアサイドへ送ったクロスに飛び込んだアラウージョのヘッドが決まるが、キーパーチャ
ージを取られて取り消される。シュート時にアラウージョと相手GK榎本達也の接触も無かっただけに何とも不可解な柏原主審の判定であった。ゴー
ル裏のサポーターもビッグフラッグを広げて完全にゴールと思っていただけにぬか喜びに終わる。それでもその後も豊富な運動量で相手のボールを
追いまわす。横浜Mはパスこそ繋ぐが横か後ろにパスを出すばかりで時折見せるスルーパスも不正確。試合前の選手紹介時に大ブーイングを受けた
安貞桓も古巣相手に全くいいところ無く簡単にボールを奪われる。
そして41分、左サイドでアラウージョと浩太が相手選手を挟みボールを奪うとアラウージョがファアサイドにクロスボール、これが右サイドに流
れるが追いついた北嶋が上がってきた森岡にバックパス、森岡がダイレクトでクロスをあげ、これに久保山がヘディングシュート、前に出ていたGK
榎本が慌てて下がりジャンプするも届かないシュートはバーに当たり、そのこぼれ球をゴール前に詰めていたアラウージョがヘッドで押し込み正真
正銘のゴールで先制する。狙いとする高い位置からのプレスと速攻、そこに大きな展開が加わったこの試合の前半を象徴するような見事な得点であ
った。このあと終了間際に横浜MのMF那須にミドルシュートを打たれるがGK西部のファインセーブに救われ、前半リードのまま終了。
しかし、後半に入ると横浜Mも修正してくる。清水の高い位置からのプレスにくさびも多用してのワンタッチパスを繰り広げ清水の守備陣のマー
クをずらしたところで縦パスと揺さぶりをかけて崩してくる。清水も最初の対応こそ遅れるものの人数をかけて粘り強く相手の攻撃を跳ね返す。し
かし、せっかくの攻めに転じようとしても久保山と北嶋が孤立気味、前半から動き続けた2人の運動量の低下が中盤のスペースを生み、そこでのボ
ール支配を厳しいものにしてしまった。残り10分近くまで耐えていた中盤も79分に浩太が安貞桓を倒してこの日2枚目の警告を受けて退場。これを
受けて慌てて久保山を下げて和道を投入し、鶴見をボランチに上げて対応するものの、ほぼハーフコートでのサッカーを強いられる。一旦マイボー
ルにしても簡単に前に出すかパスミスを繰り返し。これが命取りとなる。88分、ジャメーリのパスミスから左サイドから崩され、中央を経由して右
サイドのMF奥にボールがわたり、奥は誰もマークがない状態から逆サイドにクロスボール、ここにフリーで飛び込んできたFW坂田のヘディングが決
まってしまいついに追いつかれる。左右の揺さぶりに足りない守備陣が釣られ最後の場面でフリーの選手を作ってしまった。その後の猛攻こそ防い
だもののすっきりとしない引き分けとなった。
とにかく未熟さを感じた。後半に運動量が落ちるのは毎度の事だし、それはある意味仕方が無い。しかしそれならば何故もっと頭を使ってマイボ
ールをしっかりと繋げる事を考えないんだ。前線もスペースに動き、出し手も受け手を理解してパスを出す。これぐらいの事は出来るはずだ。むや
みやたらに蹴りだしたり、危険な自陣での横パスを選択したり、リードしてからの戦い方にまだまだ未熟な点が多々ある。監督も同様にこのサッカ
ーをやる以上、スタミナ的に厳しいのだから早目にフレッシュな選手を投入するなど先手を打った交替をして欲しい。選手全体ももう1点を何が何
でも取るという気持ちを我々に見せて欲しい。相手の岡田監督は1点ビハインドの段階で64分までに3人の選手交替枠を使い切っていた。こういう執
念は見習うべきであろう。
攻撃も点を決めたアラウージョはそれ以外でも高い位置からの守備、カウンターの起点となって相手をかき回していた。しかし、それ以外の選手
がこの日は不調だった。特に右サイドの太田は対面のMFドゥトラの体をうまく使った激しい当たりに全く勝てなかった。ここ最近の活躍で確実に相
手のマークは厳しくなってる、下がり目に位置した鹿島MF新井場、C大阪DFカブラル同様、ドゥトラも低目の位置で太田の飛び出すスペースを埋め
られてしまった。これからこういった対策はどこのチームもしてくる。逆に言えばそれだけどこからも認められる存在になったという事であるが、
いい意味で太田にも最初の壁が現れたのかもしれない。個人技の向上もそうだし、中に切れ込む、外に開く、アーリークロス、キープして周りの選
手の飛び出しを引き出して活用するなど様々なバリエーションも身につけてこの壁を乗り越えて欲しい。逆に左サイドの和田が苦しむチームで頑張
りが目立った。苦しい後半の時間帯に味方のロングフィードからかなりの距離を走って抜け出してから速いスピードの質のいいクロスも見られた。
トップ公式戦では初の退場となった浩太も良く動き回っていた。体を張ったスライディングも見せてくれた。しかしそれ故に明らかにホーム贔屓の
判定を繰り広げてた柏原の犠牲者になったとも言える。でも胸を張ってピッチを去った君はまだまだこの悔しさをバネにしてくれると期待している。
本日は平日という事もあり、少ないサポーターだったがいつもより密集しつつ他の応援団の方々にもタスキを持つのに協力してもらい、人数に負
けない熱い応援が出来たのでは無いだろうか。横断幕やビッグゲーフラなども広大なスペースの2階席に張らせてもらい、アウェーながら少しでも
ホームと変わらぬ様な気持ちを見せられた。選手にとっては悔しい引き分けだっただろうが、そんな試合後に我々の応援歌にアラウージョは手を振
って答えてくれたし、きっと想いは伝わってるのでは無いだろうか。なかなか平日に行われてしかもアウェーとなると行ける人は少ないと思うが、
もしチームの力になりたいと思う方がいたら時間の都合がつけばもっともっと駆けつけて欲しい。厳しいアウェーで勝つ事の快感もまたホームとは
一味違ったいいものだから。
前半リードした試合を2試合連続で勝ちに結び付けられなかったが、3度目の正直で次のアウェー神戸では勝とう。チームは俊秀、浩太と2人のセ
ンターラインを欠く事になり非常に厳しい状況だ。そんな状況だからこそ、俺らの声援で今度こそすっきりと勝たせよう。未熟だけど魅力溢れるサ
ッカーになってきている今こそ、俺らも魅力溢れる力強い応援やってやろう。
当然の報い。
2004.05.09(SUN)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 1st STAGE 9th ROUND
vs CEREZO OSAKA
1-2 LOSE
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
いつまでも降り止む事の無い雨の中、結果は終わってみれば当然の結果であった。やるべき事をやらずして勝てるわけが無い。選手もサポーターも
チーム全体がどこか浮ついていた中で突きつけられた現実を直視しなくてはならない。
試合は序盤から清水ペース、高い位置からプレスをかけて確実に相手のボールを奪う。最下位のC大阪は明らかに状態が悪く簡単なパスすら味方の
足元に通せない状態。15分には左サイド和田の突破からチャンスを作り、C大阪DF千葉のクリアミスを拾ったテルから北嶋にパス、北嶋が素早くダイ
レクトで横を走るアラウージョにパス、アラウージョが寄せてくる相手DFをかわしてシュート、きれいなカーブを描いたシュートがゴール左上隅に突
き刺さり早くも先制する。アラウージョは数日遅れのオレンジ色の鯉のぼりを出すパフォーマンスを見せた。この後も清水のプレスにC大阪は苦し紛
れのパスが全く繋がらない。中盤のこぼれ球をテルや浩太が次々に拾い、28分にはテルが上がって強烈なミドルシュート、これはゴールポストに跳ね
返されるが怒涛の攻撃が繰り広げられた。この後も北嶋や久保山などに決定的なチャンスが訪れ、決められないながらも圧倒的な内容で前半を終了する。
しかし後半開始直後のワンプレーが流れを変える。C大阪右サイドからFKのチャンス、ファアサイドに送られたクロスにほぼフリー状態でC大阪FW西
澤が叩きつけるヘッド、これが決まり同点になる。GKも飛び出さず、DFも相手のFWのマークを確認していないという初歩的なミスであった。この後も
清水はC大阪の中盤を省略してロングボールを放り込む戦術にはまってしまう。クリアしてもセカンドボールを拾われ、せっかくマイボールにしても
ファウルも構わず当たってくる相手の守備にボールを繋げることが出来ない。更に雨は降り止むどころかさらに強くなりピッチコンディションは悪く
なりプレスもかからなくなる。
勝ちを狙って清水は久保山から康平、和田から平岡と交替するが流れは変わらず、72分最悪な失点を喫する。スローインからのこぼれ球にGK西部と
森岡が中途半端にお見合い、GK西部がこのボールに触るものの取りきれずこぼれたところに詰めていたC大阪FW大久保に押し込まれてリードを許す。
このあと度重なるラフプレーでC大阪はFW大久保、DF徳重が2度目の警告で退場となり9人となるが、このチャンスに清水が放つシュートはほとんど枠
の外で試合終了。自滅に近い形で対C大阪戦3連敗となった。
前半を終わり選手やサポーター誰もが負けるわけが無いと思ってただろう。まさしくその油断から勝ち点3を逃したと言っても過言ではない。後半
相手のロングボール主体の戦術にはまってしまったが、それでも相手のボールに対するプレッシャーをかけることは出来たはず。チーム全体の足が止
まりプレスの力も弱まった事が敗因と言えるだろう。失点のシーンにしても守備陣がお互い声の連携がとれているのか、相手のマークを確認している
のか、防ごうと思えればじゅうぶん防げた失点である。特に2失点目は例え味方であろうとボールと味方選手どっちが大事かと考えたら交錯してもボ
ールをクリアする事を選択すべきだった。自分達の本来のサッカーを忘れてしまい負けたことは本当に悔しい。
攻撃も前半のアラウージョの先制点など狙いがはっきりと形に表れて見事だったのだが、足が止まった後半は形が作れていない。シュートもほとん
ど枠に行っていない、逆に枠に行ってもGK真正面であり、もっと基本的なシュート練習というのをやって欲しいというレベルだ。どうしても形が作れ
ない時間帯や試合はあるのだからそういう時にFWは点を取ってなんぼだという事を強く意識して個の力で打開して欲しい。
サポーターもそうだが、前半の時点で安心感というものが蔓延していたと思う。自分自身も反省するがとても負けるとは思えなかった。リードされ
て以降、歌と歌の合間にも絶え間ないエスパルスコールで必死に選手の後押しをする応援が出来ていた事はいい事なのだろうが、何故そうなる前にも
っと後押しする応援が出来なかったのだろうかと反省すべきだ。わずかながらの人数で大阪から駆けつけた相手サポーターは試合後にバスの中で大騒
ぎしていたそうだ。悔しいが必死な気持ちで差があったのだろう。そう、強い者が勝つのではなく、勝った者が強いんだ。選手だけでなく我々サポー
ターにとってもこの試合は敗れてなお、いい教訓としなくてはならない。
また、あいにくの雨というのもあるかもしれないが、日曜にも関わらず10,000人を切る観衆。せっかくのダービー勝利の勢いで聖地日本平で選手の
力を後押しするにはこの観衆では寂しすぎる。一人一人の声と身に付けたオレンジが選手の後押しになる。ダービーの感激を味わった方々には是非と
も一人でも多くもっともっと駆けつけて欲しい。
次は昨年の覇者マリノスが相手。もう一度原点に戻り、ひたむきな全員サッカーを取り戻して欲しい。相手が強かろうが弱かろうが関係無く、自分
達のサッカーに自信を持って欲しい。そして我々も展開に左右されること無く、ひたむきに闘おう。90分後に勝っていればそれでいいのだから。
“走”力戦。
2004.05.02(SUN)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 1st STAGE 7th ROUND
vs JUBILO IWATA
1-0 WIN
at SHIZUOKA STADIUM ECOPA(FUKUROI)
サポーターの想いに乗って選手達は90分間走り続けてくれた。その全ての力が最終的に憎き磐田を上回った事がこの結果に出た。総力を結集し、
走力で勝ち、誇らしい勝利をもぎ取った。
試合は前半から果敢に高い位置からプレスをかける清水に対してワンタッチで素早くパスを廻す磐田がこのプレスをかわす。清水も相手のボール
こそ奪えないがしつこく追い回したことで、磐田は敵陣入っても苦し紛れのパスや連携ミスでチャンスを作れない。PKエリア外からのミドルシュー
トもGK西部のファインセーブで防ぐ。一方の清水も時折、高い位置からのプレスでカウンターを仕掛け、北嶋のプレスからアラウージョが相手パス
をインターセプトしチャンスが生まれたり、前半終了間際には中央ぽっかり空いたスペースを浩太がドリブル、そこからアラウージョ、北嶋と細か
いパス交換から抜け出した浩太がGK佐藤と1対1からシュート、焦った浩太がシュートミスでチャンスを潰したが狙いの浸透したサッカーで前半を終
了する。
後半に入り、更に運動量が上がった清水は60分、相手スローインミスからのボールを右サイドで太田が久保山にパス、久保山が素早い反転から真
ん中に上がるアラウージョにパス、アラウージョが右サイドを上がる太田にダイレクトパス、太田は自慢のスピードでマークについていた磐田MF服
部を振り切りGK佐藤と1対1から冷静にGKの真上をぶち抜くシュートを決めて先制。ダイレクトで折り返したアラウージョの精度の高いパス、基本の
パスアンドゴーで抜け出し迷い無くシュートを選択し最高のコースを狙って決めた太田、チームの狙いに個のひらめきが重なった見事な得点であっ
た。
しかし、先制点を奪った清水がここから中途半端になる。運動量が落ち、コンパクトに保っていたラインも開き、せっかくのマイボールでも闇雲
に前線へ送り、孤立した前線があっさりと奪われる悪循環になりかける。次々に飛び出す磐田の攻撃に清水守備陣も対応が遅れがちになりピンチが
続くが、磐田の思わぬ自滅に助けられる。72分、磐田MF福西のスルーパスに抜け出したFWグラウが森岡のスライディングを受けてPKエリア内で倒れ
る。上川主審がイエローカードを森岡に対してではなくオーバーアクションで倒れたグラウに対してシミュレーションとして示し、既に警告を貰っ
ていたグラウは退場となる。確かにスライディングで倒したかもしれないが、日頃から主審を欺く愚かな行為をマリーシアなどというくだらない言
葉で正当化してばかりいた磐田にとっては、結局自らの行為に天罰が下ったようなものだ。
この自滅に助けられた清水は疲れの見え始めた久保山から康平へ交替、更に足がつりながら頑張っていた太田から平岡へ交替と次々にフレッシュ
な選手を送り出し、ひたすら走り続けてプレスをかける。一方の磐田は前線の選手を次々に投入するものの明らかにバランスを崩した後手後手の選
手交替。清水はアラウージョ、北嶋が前線で相手に囲まれながらもカウンターからチャンスを作り、最後まで走り負けず相手の決定的なチャンスも
作らせずに試合終了。3年ぶりのダービー勝利をもぎ取った。
本当によくやってくれた。90分間最後までチーム全体が走り続けた結果だろう。確かに前半は相手の余裕のパス廻しにプレスがかからない場面も
あったし、後半得点直後も運動量が落ちてピンチに陥ったがそんな中でもカバーリングなど文字通りチームが一丸となって闘った。そんな中でもこ
の日のMVPはやはり太田だろう。ダービー、憎き磐田相手に得点を奪った君は英雄だ。あの場面で強気に勝負し、シュートを決めた君はこれから我々
サポーターに永遠に語り継がれる英雄だ。サイドの攻防でも前半から走り負けずに頑張り続けた結果もたらされた得点だ。試合終盤足がつって、交
替となったが限界まで闘ったその姿を見せてくれた君を誇りに思う。
完封劇の立役者として俊秀も忘れてはならない。確かにスピードの遅さがあるかもしれないがそれを補って余りある経験と読みからのカバーリン
グで相手の攻撃のリズムを間違いなく狂わしてくれた。俊秀が戻ってきてから5試合、チームは負けていない。この事実からも俊秀の復帰で単なる戦
力以上の安心感をチームが得ている。事実、森岡も鶴見も積極的な体を張った守備で相手の攻撃を防いでいるのは後ろにいる安心感がそうさせてい
るのだろう。またGK西部も高い集中力で相手のミドルシュートを弾き出していたし、敵との激突も恐れないプレーで選手に我々サポーターに勇気を
与えてくれた。
ボランチの浩太とテルも試合を重ねる毎にお互いの役割、連携がしっかりしてきている。浩太は試合を重ねる毎に積極的な姿勢が出ているし、テ
ルもシーズン当初の存在感の無さからこの日は縦横無尽にピッチを駆け、相手の攻撃の芽を摘んでいた。そして太田ばかりに目がいくが逆サイドで
和田が磐田MF西に何も仕事をさせなかった事も忘れてはならない。北嶋、久保山、アラウージョの前線も点こそ奪えなかったが高い守備意識はこの
日も見せてくれた。特にアラウージョは相手へしっかりと寄せて何度もボールを奪うなど、思わぬ才能を見せてくれた。後は北嶋にゴールが生まれ
れば言う事無しだが、この日もシュートが全て真正面に行ってしまった。きっかけは掴んでいるんだから、後は諦めずにこの今の仕事をやり続けて
欲しい。そうすれば結果がついてきてくれるはずだ。
とにかくこの日ピッチで闘った全ての選手達に感謝したい。あなたがたの誰一人としてこの勝利に欠かせない大切な我々の戦士であることを。試
合終了後、ヒーロー太田がインタビュー後に我々の前に駆けつけて挨拶した後、チームメイトが次々に太田に抱きつき、まるで高校サッカーのよう
に全員が太田に折り重なって勝ち取った喜びを分かち合い共有するシーンに感動を覚えた。このシーンも太田のゴールと共に我々に永遠に焼き付い
た光景であった。
我々サポーターもダービーに賭ける想いが実った。決戦前日の三保練習グラウンドにはサポーター有志が駆けつけ、「王国の誇りに賭けてダービ
ーは絶対に負けるな」「奴らに見せてやれ本物の誇りを」などと書かれたメッセージ弾幕やダービー恒例の「SHIMIZU REAL SHIZUOKA」弾幕、更には
「狙うは磐田の首ひとつ!」と書かれた幟も53本掲出して選手を激励した。スタジアムでもULTRAS SHIMIZUが2階席から「LA 12」と書かれたビッグ
フラッグを出し、「勝利」と書かれたゲートフラッグを配布し、前日三保で張られたメッセージ弾幕や幟も掲出されひたすらダービー勝利に賭ける
溢れんばかりの想いを訴えた。40000人近く駆けつけたスタジアムもいつもの様子と違っていた。サポーターの熱い想いが磐田サポーターの声援を完
全にかき消す応援に繋がったのではないだろうか。3年間味わい続けたダービー敗戦の苦しみが一気に解けた瞬間にスタジアムのあちこちで感激の涙
で溢れていた。一方の磐田は何を歌っているんだかわからないうえに人数も減りこの一戦に賭ける想いの差が如実に表れていた。決戦に敗れても大
したブーイングも聞こえない無反応、しょせん奴らには王国静岡としての誇りも糞も無いのだろう。そんな奴等には俺らが味わった悔しさを倍にし
て味わってやらなければならない。そうまだ一つ取り返したに過ぎない。
残念ながらGWは我々チームは相手の都合により休みだ。この期間は無敗の相手、憎き磐田を破った喜びにひとまず浸ろう。しかし9日にはまた次の
闘いが始まる。今までもダービーの勝利以降、気の抜けたような敗戦をすることが何度もあった。しかも相手は昨年我々から10点も奪っているC大阪、
この日の勝利を無駄にしない為にも我々サポーターも選手と共に再び闘おう。今度は我等の聖地日本平、この日の歓喜を忘れずに突き進もう。
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