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まだまだこれから。

2004.10.30(SAT)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 11th ROUND
vs NAGOYA GRAMPUS EIGHT
1-2 LOSE
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)


 前節の惨敗を受けて選手にとってもサポーターにとっても真価が問われた一戦、確かに進歩の兆しは見えたものの敗戦という結果が重く突きつけられた。 でも決して悲観する事は無い、俺達はまだまだこれからなのだから。

 雨が降り続く中で始まった試合、両チームともスリッピーなピッチコンディションに手を焼く。名古屋は裏を狙うFWウェズレイへのパスがなかなか通らな い。一方の清水もなかなか流れの中でパスが繋げられない。それでも清水はセットプレーからチャンスを得るが俊秀の胸トラップからのボレーシュートも名 古屋GK楢崎のファインセーブにあって得点できず。逆に名古屋のFWマルケス、MF中村を起点としたカウンターに遭い度々ピンチとなるものの守備陣の体を張 った守りで耐える。しかし大事な時間帯でまたも失点を喫する。44分に名古屋は左サイドゴールライン付近からのFK、キッカーのウェズレイはゴール前に走 り込む名古屋の選手の後ろの空いたスペースにグラウンダーのパス、ここにファアサイドからフリーで中央に流れたマルケスが難なくシュートを決めた。ま るでフットサルのトリックプレーのような名古屋の巧妙な作戦であったが、清水からしてみれば単純に相手選手へのマークを怠った集中力の欠如にしか過ぎ なかった。
 久保山からノボリへに交替して迎えた後半、開始早々FKからノボリの放ったシュートは楢崎にファインセーブされるが、この交替で清水の流れになろうと していた。ところがここでまた集中力を欠いてしまう。52分、一旦は名古屋のカウンターを防いだが左サイドのスローインから名古屋は素早くサイドチェン ジ、右サイドをMF角田が上がりグラウンダーでニアサイドに折り返し、ここに昇平よりも前に入ったマルケスが合わせて追加点を奪われる。ここでやっとベ ンチがアラウージョを投入すると直後の60分、左サイドでボールを受けた康平が名古屋DF古賀の後ろに走り込むノボリにクロス、オフサイドと勘違いして足 を止めた名古屋DFのマークを外したノボリは慌てて飛び出してきたGK楢崎をかわしてシュート、これで再び1点差となる。
 ここから流れは清水へ、引き気味の位置に移った康平のトリッキーなプレーに相手の裏を狙うスルーパス、ノボリやアラウージョの突破などから次々にチ ャンスが生まれる。一方の名古屋も前線のウェズレイとマルケスと中村の3人によるカウンターで決定的なチャンスを作るがGK西部の飛び出しなどで事なきを 得る。しかし時間は無情に過ぎて試合終了。

 この日の試合前、スタジアムへ選手が入る通用口に10枚以上の選手を励ます横断幕が飾られた。「90分間ともに戦おう!」「もっと自信を持って」「俺ら は見捨てやしない。」「勝つという強い気持ちを見せてくれ。」「危機感持って闘おう!」などその内容はサポーターの心からの叫びであった。前節の惨敗 を受けてサポーターも90分間の応援に集中しようという事で、試合前に恒例となっていた応援練習も取りやめてその代わりに1stのFC東京戦でも出された大型 メッセージ横断幕も出された。
 そのサポーターの想いを受けた選手たちは確かにヴェルディ戦と比べれば格段に良くなっていた。12年連続ゴールを決めてすぐさまボールを拾ってセンタ ーサークルまで一目散に走るノボリの姿、無駄な抗議だったかもしれないが名古屋の悪質なファウルを見逃す判定に激怒したジェジン、他の皆も例え失点し ても前を向いて必死に反撃しようとしていた。その頑張りは認める。だが、それだけではダメなんだ。何より重い負けという結果。この日の2失点も集中力を 欠いていたとしか思えない失点であった。特に前半終了間際、相手のセットプレーは怖いもののそれでゴールマウスまで完全に引いてしまい、肝心の人をマ ークしていないという凡ミスであった。自信の無さもあるかもしれないが、俺らが横断幕で出した通りに自信を持って集中して闘う。まずはこれからやって 欲しい。そうしたうえでのミスならば誰も責めない。
 攻撃もノボリが入った後半から見違えるような出来であった。ベテランの意地というかノボリのプレーは常に前を向いていた。そういう姿勢が若い選手た ちにないのも残念だ。本当は彼を追い越すような選手がもっともっと出てこなければならない状況だが、この日を見る限りまだまだ彼のプレーが必要だ。康 平にしても後半のプレーこそトリッキーで良かったのだが前半は消えていた。まだまだもっと出来る選手だからこそ期待してるし要求は高くなる。

 サポーターも確かにいつもに比べれば声援も大きかった気がする。しかしまだまだやれるはず、失点直後にはやはり元気を失くしてしまっていたが、あの 横断幕は選手たちに向けていると同時に自分たち自身にも置き換えて考えて欲しい。俺達だって自信を失くしていないか?頑張れば今日のような気持ちの篭 った応援が出来るはず。これは一つの試練だ。なかなか勝てないと選手も応援もいろいろ嫌な事が出てくる。だけどここから這い上がるには俺達自身しかな いんだよ。今回はサポーターも試合前に話し合いをもってどうしたら選手を勝たせられる応援が出来るだろうかといろいろ悩んで行動した。今回良かった事 や悪かった事はまた次に活かせばいい。試行錯誤でも前向きにいろいろ取り組む事は本当に無駄な事じゃないから。負けの現実を受け止めて、でも下を向か ずに次に臨もう。次はアウェー浦和、優勝目指して突き進む相手へ乗り込んでの試合、楽な試合ではないが大丈夫。俺達と選手が共に闘えば必ず勝てる。俺 達はまだまだこれからなのだから。



糸の切れた凧。

2004.10.23(SAT)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 10th ROUND
vs TOKYO VERDY 1969
0-4 LOSE
at NATIONAL STADIUM(TOKYO)


 試合後のブーイングに全てが象徴されていた試合であった。選手も監督もフロントもそしてサポーターも、みなが糸の切れた凧状態。迷走続けるチームの 行く末には暗雲が漂い始めた。

 試合は序盤から東京Vペースで素早いパス廻しに清水のプレスがかからない。守備の対応が後手後手となり、たまらずファウルで相手の攻撃を止めるなど 危ない状態。攻撃もろくにパスが繋がらない状態。相手に圧倒的にボールを支配され、時間がたつにつれてCKやFKなどセットプレーを許し、最初は相手の攻 撃を跳ね返していたが限界であった。39分には東京Vが左サイドからのCK、ニアサイドへのクロスに東京VのDFウベダがフリーでヘッドで合わせて先制を許す。 その前にも何度も同じ形があり、全く不注意での失点であった。これでもう集中が切れてしまったのだろうか、すぐさま森岡が軽率なラフプレーでこの日2枚 目の警告を受けて退場となり前半終了。
 立て直しが期待された後半は前半以上の悲劇が待っていた。人数の足らないチームが本来すべき運動量といったものが全く無い状態では相手に自由にパス を廻されても当然であった。清水は後半開始から康平に替えてノボリ、56分には北嶋に替えてアラウージョと選手交替で立て直しを図る。しかし58分には、 サイドを崩されて右からのMF山田のクロスをFW桜井に足で合わせれて2点目を奪われて完全に試合の行方は決まってしまった。後はハーフコートでの攻撃練習 さながらの東京Vの攻撃。直後の61分には、スルーパスを通されてGK西部が飛び出すものの東京VのFW平本にキープされて、後ろから走り込むMF平野へパス、 平野がGKが飛び出してがら空きのゴールへ難なくシュートを決めて3点目。78分にはゴール真正面でワンタッチパスで次々に繋がれて最後はMFウーゴのシュー トで4点目。これ以外には次々に決定的なシュートを許すが、GK西部の奮闘で何とかこれ以上失点する事無く試合は終了した。

 攻守共に惨敗であった。特に目立ったのは攻守における諦めの早さであった。前節市原戦でも気になったが、この日はそれ以上の酷さであった。一度かわ された時点でもうボールを追うのを諦める選手が何人もいたし、それを指摘して叱咤する人間も誰もいなかった。それを修正すべき監督も2点目を奪われた以 降は何もアクションを起こさない。確かに味方の退場で人数は減っていたが、だからといって諦めていい試合などがあるわけがない。失点するたびに下を向 いていたが、そんなことしてても何も始まらない。俺がやってやるんだという気概を見せてくれる選手が残念ながらこの日は西部だけであった。確かに彼も 3点目は中途半端な飛び出しと判断ミスで失点の原因となったが、それにキレることなくその後も相手の決定的なシュートを何本も防いでいた。確かに4失点 だったが、彼だからこそ4失点で済んだのである。試合後のゴール裏からのブーイングが鳴り止んだ後に起こった西部コールにサポーターの彼へのねぎらいが 込められていた。そしてジェジンだが、悔しい気持ちは分かるが試合終了後に挨拶にも行かずにピッチを去っていった。プロとして甘んじてブーイングを受 けるべきではないのか?とにかく選手が試合を投げては何も残らない、プロとして清水としての誇りを持って闘って欲しい。
 そして監督である、何故試合を途中で投げてしまったのか。後半、選手に駆け寄り指示を出す姿勢も無ければ、3人目の交替枠も使い切らなかった。この時 点で試合を投げたと思われるよう采配と言われても仕方が無い。ここ最近の監督の共通して言えるが負けている状況で何もせずに手をこまねいていて良くな る例が無いのに、同じ事の繰り返し。どんな状況でも試合を投げずに最善の策を講ずるのが監督ではないのか。
 こうやっていろいろ言ってるがサポーターだって同罪だ。試合後のブーイングをする資格すらない近年に無い最低な応援だったと思う。このブーイングは 自分たち自身へのブーイングでもある。確かに酷い試合をしているが、90分は選手を背中を押すように闘い続けるものではないだろうか?この日は味方のミ スに見苦しい野次があちこちから聞こえてきた。また失点を重ねる中、ゴール裏で笑顔さえ浮かべるものもいた。選手と共に闘っていない状況で試合後の野 次やブーイングだけは一人前にしていたが、それをするだけの応援をしていたのかと各自が考えて欲しい。90分間闘い続けた者だけが言える事ってのがある と思う。

 次節、崖っぷちのチーム状況で再び聖地日本平に戻っての試合だ。選手や監督だけでなく我々にも原点に戻って本当の意味での闘う事が問われる。俺たち は恥ずかしく無い応援で選手を後押ししなければならない。ここで安易に選手や監督を非難するのは近道だ。しかしチームがダメになるか、俺達が諦めてし まうのか、厳しく先の見えない辛い根比べも俺は悪くないと思ってる。



己への甘さ。

2004.10.17(SUN)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 9th ROUND
vs JEF UNITED ICHIHARA
1-2 LOSE
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)


 終盤のセルフジャッジからのピンチといい、失点時の態度といい、どれもがチームに蔓延してる己への甘さを表していた。何故、 最後の最後まで闘おうとする姿勢を見せない。2週間前のダービーで見せた君たちの姿勢は何処へ行ってしまったのか。

 序盤は清水が早いパス廻しから両サイドの純平と圭輔にテルやノボリも絡みチャンスを作る。しかし、時間が進むにつれて市原の 高い位置からのプレスに単純なパスミスからボールを奪われるなど流れが変わる。頼みのジェジンも周りのフォローがなく孤立し、 ボールが廻ってこない。市原MF村井と坂本の両サイドの突破とFWサンドロの個人技に清水は度々ピンチが訪れるが市原も攻めきれず 前半を終了する。
 しかし後半、立ち上がりから市原MF阿部のFKがゴールマウスを捉え、GK西部のファインセーブで防ぐが嫌な流れは続く。そして53 分、市原陣内右サイドから坂本が逆サイドにロングフィード、抜け出したサンドロが左サイドからドリブルで中央に切れ込み圭輔と 俊秀をかわしPKエリア外からシュート、これが決まり先制を許す。人数こそ揃っていたものの誰もサンドロに激しく当たりにいく者 がなく簡単にシュートを打たせてしまった。その後もピンチが続き、攻撃に転じても市原のしつこいプレスに自滅を繰り返す嫌な流れ。
 ここでノボリを下げて久保山を投入する。この交替からわずか2分後の70分、ここまで鳴りを潜めていた男が仕事をする。左サイド から純平がゴール中央にグラウンダーのパス、これを受けるジェジンが体の反転で市原DFミリノビッチのマークを外してPKエリア外 からフリーでシュート、これを市原GK櫛野が弾いたところに詰めていたテルが押し込んで同点に追いつく。思うようにボールが廻っ てこない中で数少ないチャンスで最高の仕事をしたジェジンとしっかりとこぼれ球に詰めていたテル、ダービーと逆の形だがまたも このコンビで同点に追いつく。
 しかしこの日はこれでも勢いに乗れない。相変わらず中盤での不用意なパスミスからピンチを招く。相手クロスが鶴見の体に当た りコースが変わったボールを西部が左足一本で防ぎ、終盤には相手のサイドラインからの縦へのロングボールをアウトになったと簡 単に判断して足を止めたところタッチを割らずに相手にボールを奪われるなど危ないシーンばかり。そしてロスタイム、中盤左サイ ドで戸田が単純なパスミス、ここから出されたパスを受けた途中出場の市原FW林が中央へとドリブルで切れ込み、ここに鶴見と俊秀 が飛び込むもかわされてGK西部との1対1からシュートを決められる。この瞬間に倒れる選手や呆然と立ち尽くす選手もいた。この時 点で勝負ありであった。残り時間もチャンスを作れず試合終了。

 失点した時の態度が全てだろう。確かに致命的な失点であった。だが時間はまだあったのも事実。そこで誰一人立ち上がりボール を持って再びキックオフに向けて走る者がいなかった。チーム全体が諦めていた。ただでさえ今年はホームで勝っていない事実、技 術以前にこんな姿勢が結果に表れているのではないかと思う。特に守備陣はこの直前にも相手のフィードを勝手にタッチラインを割 ったと判断して足を止めるなど己に対する甘さが見える。ロスタイムの失点も相手のドリブルに対して2人して同じ動きをして簡単に 抜かれた。1人が当たりに行き、もう1人がカバーリングという基本を大事な場面で忘れている。それでなくてもファウル覚悟で何と しても止めるという気持ちが1失点目もこの失点も見られなかった。とにかく甘い、甘過ぎる。
 攻撃にしても序盤にチャンスがあっただけで後は相手のプレスの網に自らのパスミスで引っ掛かっていた。何故そういう時に空い てるスペースへの飛び出しなどが出来ないのか。そんな事は当然練習でやっているはずと思ってるがそれすら出来ない現状。期待の ジェジンもろくにフォローも無い状態では彼に点を獲れと要求するのも酷であろう。テルの得点時のように周りの選手にももっとも っと得点への強い意欲を要求したい。また監督も序盤以降は圧倒的に押される状況、ゲームプランが崩れている状態であったのに何 一つ動かなかった。相手が途中出場の選手が決勝点を挙げたようにいくらでも試合中に修正できたはずである。勝ちたいという意欲 があるのなら相手よりも先手を打った選手交替をすべきであろう。何もせずに試合に勝てるほど甘くは無いという事だ。

 サポーターもどこか2週間前のダービーでの諦めない気持ちがなくなっていた。最後の失点の場面、選手と共に我々ゴール裏も声を 失った。あそこで最後の可能性を信じて声を出す気持ちが必要だ。試合を通しても人数が少ないはずの相手サポーターの声に負けて なかったか?試合前にはノボリの350試合出場を祝うメッセージ横断幕が出されたり、ダービーで英雄となったジェジンの為に太極旗 や背番号18のビッグフラッグが広げられたり、いつものように思い思いのサポートがこの日も出来ていたが肝心の声がもっと必要で あったと思う。2週間前に出来た事を俺らもやらなくてはならない。このステージに入ってから一度も連敗も無ければ連勝も無い状況 だが、一つの勝利に浮かれる事無く貪欲に勝利を目指すサポートで俺らの方から選手の背中を押すサポートをしていこう。次の相手 はかっての憎き相手ヴェルディ、そして舞台は国立。数年の時を経たが、かってはこんなシチュエーションは最高であった。あの頃 のようにまずは俺らが気持ちを切り替えリスタートしよう。



完全勝利。

2004.10.02(SAT)
2004 J-LEAGUE DIVISION-1 2nd STAGE 8th ROUND
vs JUBILO IWATA
2-1 WIN
at SHIZUOKA STADIUM ECOPA(FUKUROI)


 何があっても勝つことのみしか許されない誇りと意地を賭けたダービーに連勝し た。確かにミスもあったし、相手の不甲斐なさにも助けられた。でもそんな事よりも 両者の決定的な違いであった気持ちの差で憎き磐田に完全勝利を果たした事が本当に 大きい。

 試合開始から清水の中盤からのプレスが機能する。中盤でボールを奪うとノボリや テルが両サイドの裏を狙ったパスを出し、そこへ飛び出した純平と圭輔がサイドを突 破してチャンスを作る。純平と圭輔は何度も相手の裏をとり、ゴール前に際どいクロ スを送るが、ゴール前を固めた磐田の守りと味方FWの詰めの甘さで点にならない。一 方の磐田はFWグラウが左右に流れてチャンスを作るものの味方のフォローが無いうえ に清水守備陣の堅い守備にチャンスが作れない。39分には強引に打ったシュートをGK 西部が弾き、そこに詰めていMF河村がシュートを放つも枠の外、決定的なチャンスを 外した。結局両チームとも相手を崩しきるまでには至らず無得点で終了する。
 後半に入り、早い時間帯から試合は動く。55分、自陣右サイドで戸田と圭輔がルー ズボールをお見合いになり、このボールを奪った途中出場の磐田MF成岡が抜け出して シュート、GK西部が弾くもこぼれ球を拾ったFWグラウに冷静に流し込まれ先制を許 す。しかしこの日の清水は失点に選手もサポーターもうつむくことは無かった。61分 にはこの日も今ひとつ周りと噛み合ってなかったアラウージョを下げて康平を投入す る。この交替が流れを変えた。直後の62分、中盤でのルーズボールを拾った康平が右 サイドの圭輔に技ありのパスを通す、右サイドで縦に抜け出した圭輔は相手が寄って くる前にアーリークロスをあげ、これにニアサイドに飛び込んできたジェジンが磐田 DF鈴木に競り勝ちヘッド、これがゴール右隅に入り同点に追いつく。
 こうなると勢いは清水へ、康平や純平の個人技から次々にチャンスが生まれる。更 に疲れの見えたノボリを下げて久保山を投入すると今度はその久保山がチャンスに絡 む。74分、右サイド突破した康平からグラウンダーのパス、これに久保山が反応する が磐田GK佐藤と激突する。このプレーでGK佐藤は一度は戻るものの怪我の為に岩丸と 交替する。予期せぬアクシデントに浮き足立つ磐田相手に 82分またも久保山がファウルをもらい、右45度PKエリアすぐ外の絶好の位置からのFK を得る。このFK、ジェジンが完璧に枠を捉えるシュートを放つもGK岩丸のファイン セーブに遭う。しかし直後のCK、一度は相手に跳ね返されるもののこのボールをテル が拾い、再び前方にパス、細かく繋いで久保山が振り向きざまに左サイドのスペース に飛び出すテルに絶妙のスルーパス、抜け出したテルがGK岩丸と1対1からシュート、 GKの手を弾きゴールマウスに向かうボールを最後にジェジンが押し込んで遂に逆転。 その後の磐田の反撃も守備陣が最後まで集中して守りきって試合終了。ダービー2連 勝を果たした。

 人によってはミスの多い試合だったというかもしれない、でも何が何でも勝ちたい という気持ちの差で完全勝利を果たしたという事が大きいのである。そんな闘いの MVPは何と言ってもジェジンであろう。1点目は圭輔の最高のアーリークロスに点で合 わせ、2点目は味方のこぼれ球に絶妙のポジショニングで難なく得点、2点とも彼の点 取り屋としての本領が発揮されていた。そして何よりも1点目にはゴールした勢いそ のままに看板を飛び越えて俺たちに熱い気持ちを見せてくれた。とにかくダービーで 得点した選手というのは俺たちにとっては英雄なのである。そして途中出場の2人、 康平も久保山も積極的なプレーで流れを変えてくれた。現状控えに甘んじている2人 だが、腐らずに前向きなプレーでこの大事な闘いで結果を出してくれた。彼らもまた いい意味で今後の攻撃陣に激しい競争を起こしてくれるだろう。
 中盤ではテルも攻守にわたる幅広い動きで貢献してくれた。2点目の攻め上がり、 もともと君が持っていたはずのドリブルや飛び出しを久々に見せてくれた。ああいう プレーを俺たちはずっと待っていた。純平と圭輔の両サイドも裏を取られることを恐 れずに試合終盤まで本当に良く攻めてくれた。圭輔はジェジンにピンポイントで合わ せたアーリークロス、最近壁に当たっていたがあれが今後乗り越えるヒントになるの ではないだろうか。
 守備も俊秀を中心に相手の突破に体を張って守りきった。西部も前節のミスなどで 心配されていた。しかし落ち着いていたのではないだろうか。確かに今回もパンチン グを真正面に弾くなどのミスも見られたが至近距離という事を考えると責められない ところもある。試合前の練習時、真っ先にピッチに登場した西部にゴール裏からも盛 大なコールと応援歌で迎えたが、今こそここで彼を支えてやらなくてはという皆の気 持ちが見事に表れていたし、それに応えて勝利という最高の結果を西部も出した。こ こから再び調子が上がっていくはずだ。

 サポーターもこの試合に賭ける想いが良く表れていた。試合前から「LA12」と書か れたビッグフラッグを出したり、ダービー恒例の「SHIMIZU REAL SHIZUOKA」などの 横断幕に「狙うは磐田の首ひとつ」の幟も出されてダービーを盛り上げていた。また サポーター一人一人の声がいつにも増して大きく聞こえたし、失点直後の応援もより 一層の声の大きさを感じた。たかが1点失ったぐらいで俺たちは凹まないし、絶対こ こから逆転するという選手を信じる気持ちが出ていたのではないだろうか。そういう 気持ちで負けないというのがサポーターにもあったのだろう。そして試合後には負け る度に何度も悔しく聞いていた磐田の応援歌「線路は続くよ」の清水バージョンをこ ちらが歌ってやったが、実に爽快であった。こういう負けられない相手に勝った時に 相手を茶化す応援もダービーにおいては必要だろう。  一方の磐田の方は憎き相手とはいえ少々寂しい感じがした。かつての憎らしいまで の勝利への執念といったものを選手からも感じられなかったし、サポーターも試合開 始の遥か前から応援を開始したが何を言ってるのかはっきり聞き取れない寂しい応援 であった。試合後にはブーイングをしていたがあのサポーターがそこまで選手と共に 闘ってもいないくせに偉そうな態度をとってるようにしか見えなかった。あなた方は ダービーってのはそんなものですか?15試合あるリーグ戦の1試合ですか?その代わ りに試合前に大きな3枚のビッグフラッグに磐田の過去の栄光とか歴史の違いとか清 水の中傷とかが書かれていた。もちろん俺たちにとってはそういう意識してくれるパ フォーマンスは大歓迎だ。試合後には過去の栄光と現状の惨めさがかえって明らかに なっていい対比になっていたじゃないか。肝心の応援について見つめ直した方がいい のでは無いだろうか。試合前に俺たちを王国の恥と罵ったがその言葉をそのままそち らにお返しする。

 ダービー連勝を果たした。1stはダービー勝利の勢いをその後の試合に続けられな かった。今度こそ、この大事な闘いの勝利を次に活かす為にも俺たちも選手同様立ち 止まるわけにはいかない。磐田のように過去の栄光に浸るのではなく前を見つめ一歩 一歩進んでいこう。この日の応援が出来るなら、まだまだ他の試合でもこういう応援 をやってやろうじゃないか。