尊い結果。
2005.05.14(SAT)
2005 J-LEAGUE DIVISION-1 12th LEG
vs KAWASAKI FRONTALE
1-0 WIN
at TODOROKI ATHLETIC STADIUM(KAWASAKI)
確かにつまらないサッカーだったかもしれない。内容も押されていたかもしれない。ただ90分の我慢の末に手にした結果は今後に繋がる
尊い結果であった。第一段階として健太エスパルスが進める理想の結果をリーグ戦12試合目にして初めて残した。
試合は開始早々に動く。1分、清水は左CKから康平のクロスはファアサイドへ、フリーで待ち構えた久保山がヘッドを叩きつけて先制する。
その後も前半は清水ペース、川崎FのFWジュニーニョとフッキの2トップには中盤からもテルや和道が積極的にチェックして自由にさせない。
サイドからのMFアウグスト、長橋の突破もイチや山西が簡単に突破を許さずジュニーニョを孤立させる事に成功する。攻撃の方も康平を中心
に中盤が自由にポジションチェンジを行い、久保山が惜しいシュートを放つなどチャンスを作る。それでも24分、川崎FはFWジュニーニョの
ドリブル突破、これを止められずPKエリア内まで侵入を許しシュートを打たれるがこれはGK西部のセーブで事なきを得る。その後も相手にボ
ールは支配されるものの決定的なチャンスを相手に与えず、前半は清水の狙い通りの展開で終了する。
後半に入り、毎試合見せる悪い癖が出てくる。最終ライン、ボランチとも下がりだしてジェジンとの距離が空くという何度も繰り返される
悪い癖、中盤を川崎Fに支配されてなかなか思うように攻められない清水。相手は同時に2人の選手交替を行うなど積極的になってきていると
ころで健太も63分にはテウクを下げて純平、更に72分には中盤の守備の修正の為に久保山を下げて久々復帰の浩太を投入する。これでしっか
り守るという狙いが浸透したのか相手に攻められながらも要所で体を張った守りで相手のシュートをしっかりブロック。また川崎Fもチャン
スこそ作るもののこの日は放ったシュートがほとんど枠に行かない状態。清水は最後の最後まで押される展開ながら、常に数的有利の守備で
決定的なチャンスを許さず結局このまま試合終了。リーグ戦中断前の試合を白星で飾った。
わずか1分の得点、それ以降の89分間に追加点が取れなかった。内容は悪かった。人によってはそんな事を言うかもしれない。だが今季リ
ーグ戦において1-0としてから6度全て追いつかれていたのに、今回初めてリードを保って逃げ切った。健太が進めようとしてる理想のサッカ
ーへの第一段階が今回だったのではないか?時間が進むにつれてチーム全体がこの1点をしっかり守るという意思統一が出来ていたのであろ
う。無駄なプレーをせず、危ない時はセーフティファーストを心がけていた。そんな中で中心として体を張っていた森岡が今回のMVPであろ
う。今季リーグ戦12試合全試合を俊秀とのコンビで中央に強固な壁を築いた。リーグ戦通じてわずか10失点、この数字には自信を持っていい
だろう。何よりこの試合では前半、後半と合計2度も負傷しピッチを一旦離れながら、頭に包帯を巻きながら、最後の最後まで体を張ったプ
レーをしてくれた。その気迫がスタンドにまで伝わってきた。彼自身もW杯後の怪我からなかなか本調子に戻れず不甲斐ないシーズンを重ね
ていたが、ここにきてチーム同様、彼も復活の時が来たのではないだろうか。彼だけでなく、山西、俊秀、イチも気持ちのこもったプレーが
感じられた。イチもこの日は誕生日という事でサポーターからの熱心な声援も飛んでいた中での勝利は嬉しかっただろう。試合終了後にはゴ
ール裏でプレゼントを用意したサポーターや健闘を称えたサポーターに駆け寄り握手をかわしていた。また中盤では和道の高さとジュニーニ
ョへのしつこいチェックも目立ち、守備陣の負担を軽減させていた事も付け加えておく。
攻撃の方はやや物足りないとはいえ、ここ2試合続けて開始早々の得点はいい傾向である。最初のチャンスをしっかりとモノにするあたり
は抜け目の無さが感じられる。その2点とも康平と久保山の2人が絡んでいるという点で彼らも非常に好調なのだろう。康平は先制アシストだ
けでなく、チーム全体が焦り過ぎて攻めている時にはボールをキープして味方を引き出すタメを作るなどチームの大事なアクセントとなって
いた。久保山にしても今回の得点は好調時を思わせるゴールへの嗅覚、ポジショニングの良さが見えた。3試合連続得点が無かったジェジン
にしても相手DF陣にたった1人で渡り合っていた。だが心配なのはテウクだ。まだ周りと噛み合っていないのか、タイミングのいいフリーラ
ンニングに仲間が気付かない。逆にボールを持っても周りが見えずに使えていない。本人自身が一番焦っているかもしれない。いいものは持
っているだけにチームとして早く彼が機能する姿を見たいものだ。
この日はアウェーながら関東という事もあってGWの横浜M戦同様、たくさんのサポーターが詰め掛けて応援もかなり盛大なものになってい
た。関東はもともとたくさんのサポーターが駆けつけてくれるうえにアウェーに駆けつけるだけあってサポーターの意識も敵地で闘う選手を
力づける応援というのが高い。その点はホームで応援するサポーターも見習わなくてはならない。毎試合繰り返されるホームでのネガティブ
な声、せっかくのホームゲームなのに味方であり応援しなければならない選手を差別し逆効果の応援となっている野次、こういう点を無くす
事が出来なければやはり選手に力を出させる応援になっていかないのではないかと痛感させられた。
これでリーグ戦はひとまず休憩に入るが、試合はまだまだ続く。次はナビスコ杯、現在予選リーグ首位のエスパルス、残り4試合をこのま
ま突っ走ろうじゃないか。チーム上昇のきっかけとなったあのナビスコ杯優勝からはや9年、あの時にゴールを挙げた健太とカルロスが今で
は監督とヘッドコーチになるぐらい昔の事だ。そろそろ次のいい想い出をみんなで作ろうじゃないか。アウェー瑞穂はなかなか相性が悪いス
タジアムではあるが、今日のような応援がきっと力になる。
繰り返す悪癖。
2005.05.08(SUN)
2005 J-LEAGUE DIVISION-1 11th LEG
vs CEREZO OSAKA
1-1 DRAW
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
最後のプレー、明らかなファウルの見逃しばかりに話題がいくかもしれない。しかし、こうなったのも結局毎試合後半に繰り返される悪癖、
そのツケであり、自業自得だ。
試合は序盤から動く。4分、左サイドから久々スタメンの康平が久保山とワンツー、抜け出した康平がPKエリアに侵入しC大阪DF前田を切り返
しでかわしたところを倒されてPK、このPKをジェジンが慎重に決めて早くも先制する。その後も康平、久保山、山西のコンビネーションで左サ
イドを何度も突破してチャンスを作る。20分には康平がまたも左から突破して折り返したボールのこぼれ球を怪我から復帰したテルがミドルシ
ュート、これをジェジンがヒールでコースを変えるが惜しくも枠を捉えられない。一方のC大阪も逆に左サイドからゼ・カルロスを中心に縦に
早い突破で崩しにかかるがシュートまでは至らず前半はこのままリードして終了する。
そして後半、心配していた悪癖が露呈する。最終ラインが下がり過ぎて、それに伴いボランチも下がり、前線のジェジンが孤立し、そこへ目
掛けて単調に放り込む。この繰り返しが徐々にボディーブローのように効いてくる。C大阪は48分には古橋、49分には下村が積極的にミドルシ
ュートを放ち、これはGK西部のファインセーブで防ぐが、中盤を支配してそこからの素早い攻めで次々にチャンスを作る。清水も61分に久保山
を下げて純平を入れるがこの流れは変わらない。そして73分、C大阪は細かくパスを繋いで右サイドへ、途中出場の廣山がドリブルからファア
サイドへクロス、これにGK西部が飛び出すも触れず同じく途中出場の米山へ、米山は西部とテルをかわしてからシュート、勢いはなかったもの
の味方選手がブラインドとなってゴールマウスにいた山西がクリアできずゴール。自滅ともいえる失点で試合は振り出しに戻った。
この失点直後に健太は康平、テウクを下げて西野と由紀彦を投入して勝負に出る。その由紀彦のクロスから何度もチャンスが生まれるがジェ
ジンや森岡のシュートがわずかに枠を逸れるなど時間だけが無情に過ぎていく。ロスタイムにはカウンターから西野が相手DFを引き寄せてから
フリーのテルに折り返し、それをテルがシュートするもC大阪GK吉田の好セーブに遭う。それでも諦めない清水は2分と表示されたロスタイムも
ほぼ終わりかけた最後の攻撃、右サイドから由紀彦がファアサイドにクロス、ここに走り込む西野が後ろからC大阪DFブルーノ・クアドロスに
引き倒されPK、かと思ったが片山主審はこのプレーに笛を鳴らさず、すぐ次のプレーで試合終了を告げる笛を鳴らした。
確かに最後のプレーはファウルであろう。そして主審が2度目のPKを宣告する難しさがあったから流したというのも分かる。だがそれ以前に
今回の引き分けは自業自得だ。何故毎試合ホームゲームで繰り返される悪癖が治らないのだろうか。最終ラインが下がり、ボランチも下がるの
なら、攻撃の時に時間をかけてもしっかり組み立てて押し上げるなどいくらでも方法はある。勝っているのだからこそ、勇気を持って2点目を
獲りに行く姿勢をチーム全体で出して欲しい。そして西部に関しても今年は本当に安定して頑張っているとは思うが、こういうワンプレーで流
れは変わってしまう事を痛感しただろう。そこは反省して欲しいが、この試合でも決定的なシュートを何本も防いでいたし、その事実は変わら
ない。だからこそ自信を持ってプレーして欲しい。
攻撃陣も序盤は確かに康平や久保山を中心に細かくパスを繋ぐ姿勢もあったしそこから点も獲っていたが、時間が経つにつれて工夫がなくな
っていた。ジェジンが厳しいマークにあうのは想定していたはずだからこそもう少しジェジンのフォローをしてあげればもっと攻撃も繋がった
であろう。そういう中で途中出場の由紀彦と西野は持ち味を出しつつあった。由紀彦は鋭いクロスで何本もチャンスを演出していたし、西野は
自分自身が潰され役となりながらテルに決定的なパスを出し、ロスタイムには抜群のタイミングで相手の裏に入り込んでいた。徐々にだが連携
も良くなっている。何よりこの2人には勝利への執念を感じた。それは試合終了後の悔しがり方を見ても他のどの選手達よりも明らかであった。
この気持ちが非常に大事なんじゃないかなと思う。
さてこの日は大宮戦を上回る観客を集めたが、引き分けたから言うのではなくスタンドの雰囲気がどこか悪かったような印象を受ける。試合
中、ジェジンにスタンドがもっと盛り上がるように煽られるなど、本来は我々サポーターが後押しすべき事を選手に指摘されてるようで情けな
かった。更に相変わらずある特定の選手がボールを持つと悲鳴が上がり、指示を出す声ばかりが目立つ、そんなのは応援なのだろうか。繰り返
し言う、あなたの愛するチームの愛する選手を90分間試合の間はひたすら後押ししようとは思わないのか?あなたがそんなネガティブな姿勢を
出しても何がチームや選手、仲間のサポーターに伝わるのだ?本当に勝ちたいという気持ちが一番出ていないのは我々だと思う。最後のロスタ
イムの疑惑の判定もそうだ。あの瞬間みながブーブー批判を言い、主審に罵声を浴びせていたが、あの場面確かに残り時間は無かったが最後の
最後まで応援しようとコールリーダーは鼓舞していた。それなのにそれを放棄していたではないか。もう一度勝ちたいという想い、かける想い
を自分に問いかけてみて欲しい。
リーグ戦もあと1試合で中断に入る。残り1試合、チーム、選手、サポーター、全てが一丸となって勝とうじゃないか。アウェーでの闘い、今
年はまだ負けてない、あと一歩で勝てるところまで来ている。そのあと一歩を自分たちの声で背中を押してあげよう。
スーパーサブ。
2005.05.04(WED)
2005 J-LEAGUE DIVISION-1 10th LEG
vs YOKOHAMA MARINOS
1-1 DRAW
at INTERNATIONAL STADIUM YOKOHAMA(YOKOHAMA)
昨年の王者相手に粘って引き分け、一方的にやられた前半、別チームのような後半、絶望的な状況からチームを蘇らしたのは2人のスーパーサブだった。
試合は序盤から劣勢となる。開始直後、横浜Mは右サイドからFW安貞桓の切り返しからのシュートが森岡に当たってこぼれたところをMF那須が
強烈なミドルシュート、これは西部のファインセーブに助けられるが、ここから一方的な前半が始まる。右からDF田中、安貞桓、左からMFドゥ
トラが次々に仕掛けてくる中で山西やイチが必死についていくもシュートを許し、サイドも上がれずジェジン、久保山が全く機能しないまま時
間が過ぎる。32分にはオーバーラップしてきたドゥトラのミドルシュート、これはバーに救われるが、34分に右サイドからMF大橋に突破され、
パスを受けた安貞桓の素早い切り替えしに山西と森岡の2人がつられ角度のないところからシュートを許す、このシュートが西部のニアサイドを
強烈に打ち抜き入ってしまい失点。更に、直後の37分にも今度は田中に突破されまたも切り返しで山西が振り切られ左足シュート、これもまた
バーに弾かれるものの結局前半はいいところがないまま終了する。
そして後半、開始早々にアクシデントが起こる。ノボリが相手DF栗原の後ろからのタックルに倒されて動けなくなる。担架で一旦ピッチの外
に出すものの復帰できず48分に康平が投入される。このアクシデントがイレブンの闘志に火をつけたのか、ここから清水のアグレッシブなプレ
ーが目立つようになる。途中から入った康平はいきなりジェジンとのゴール前でのワンツーからチャンスを演出、抜け出したジェジンがGKと1対
1から放ったシュートは惜しくもバーに弾かれるがこれで波に乗る。更に55分には初スタメンの岩下が相手クリアボールをダイレクトボレー、こ
れは相手GK榎本哲也に防がれるが強烈なシュートであった。時間が経つにつれ、康平は中盤で相手のボールをしつこく追い回し、テウクは何度
もフリーランで相手の裏を狙って走り、この彼らの運動量が連戦の続く横浜Mにボディーブローのように聞いてくる。横浜MのあるDFの選手は腰
に手を当てて歩く場面があり、いっぱいいっぱいの状況を端的に表していた。そして清水はもう一人の切り札を投入する。66分、久保山を下げ
て由紀彦を投入する。更に73分には足が攣った岩下を下げて西野を投入して同点を狙う。この積極的な健太采配が実る。78分、久々にオーバー
ラップしてきたイチがドゥトラに倒されて右サイドでFKを得る。由紀彦がファアサイドに送ったボールを森岡がヘッドで折り返し、中央で待ち
構えていたジェジンが打点の高いヘッド、GK榎本哲也の手を弾きついに同点に追いついた。その後も明らかに運動量の落ちた横浜M相手に清水が
攻めるものの最後のチャンスもイチのクロスが味方と合わずに試合終了。
アウェーでは5試合連続の引き分けとなってしまったが、今回は勝ちに等しい引き分けなのではないだろうか。一方的に押された前半、ノボリ
の怪我で始まった後半、絶望的な状況から康平と由紀彦の2人のサブが流れを戻してくれた。ここ数試合連続で途中出場の康平はこの日は積極的
なドリブルだけでなくショートパスなどで味方を活かしていたプレーや守備でも相手の中盤を粘り強く追いかけてくれた。由紀彦も古巣相手に
決定的なクロスで意地を見せてくれた。試合前、サポーターからも「20」と書かれたゲーフラがたくさん出され古巣との対決に燃える由紀彦の
後押しをしていた。試合前の選手紹介、そして登場してからホーム側から発せられたブーイングも見事に跳ね返してくれた。彼の鋭いクロスは
これからもきっと武器になっていくであろう。初スタメンの岩下も足が攣り、残念ながら途中交替となったがそれまでの出来は上々であった。
状況判断も良かったし、後半には強烈なミドルシュートを放つなど積極的な面も見せた。チーム全体がシュートを打たなさ過ぎる問題点がある
だけに今後、他の選手も見習って欲しい点である。とにかく頼もしいルーキーである。
そして押されながらも守備陣もよく耐えた。確かにサイドの2人は守備に追われすぎてほとんど上がる事が出来なかった。実際そのサイドから
崩されて失点したわけだがその中でも俊秀、森岡、GK西部の3人は次々に寄せてくる相手に対してよく耐えてくれた。この我慢がなければ後半の
反撃は無かったはずである。未だに1試合平均1点以下の守備陣の頑張りには頭が下がる。
応援もチームが上昇の兆しを見せている事もあっていつになく大勢のサポーターがゴール裏に詰め掛けていた。後半の押せ押せの場面でリバ
イブが自然発生的に応援が止まらずにそのまま続いたり、流れにあった応援も出来てきていると思う。ホーム日本平がこうでなくてはならない
のだが、アウェーはホームとは違いネガティブな声や文句も比較的少ないし、敵地に遠征して乗り込んでいる分、本当に闘いに来ているという
気持ちを持った人間が多いのかもしれない。早く聖地もこんな雰囲気になるようにしなくてはならない。
また、試合前に前座試合として両チームのU-13の試合が行われたがそこで未来のエスパルスに明るいものを感じさせた。2人のU-13日本代表を
抱える清水U-13だが、その中でも10番を背負った柴原誠君のプレーには目を奪われた。マルセイユルーレット、ヒールリフト、ヒールパス、次
々に繰り出す技の数々にゴール前に陣取ったサポーターからも驚嘆の声が上がっていた。着実に下部組織にも将来の清水を担う頼もしい少年達
が育っている。そんな子達に夢を抱きつつ、今を頑張っていつか必ずやってくる復活の日まで俺達サポーターも闘い続けよう。次は聖地日本平
3連勝といこうじゃないか。
オレンジの若虎。
2005.05.01(SUN)
2005 J-LEAGUE DIVISION-1 9th LEG
vs OMIYA ARDIJA
2-1 WIN
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
聖地日本平で遂に目を覚ましたオレンジの若虎、頼れるエースのスーパーゴールにチーム上昇の兆しが見えた。
試合は序盤はFWクリスティアンと森田の高さのある2人にボールを合わせそこから展開する大宮のペースで進む。この高さに守備陣が苦しみ
16分には飛び出した西部と森岡が交錯、こぼれ球を森田に押し込まれそうになる。更に20分に大宮がFKからDF三上のバックヘッド、これは西
部が汚名返上のファインセーブで難を逃れる。一方の清水はこの日は2列目に久保山、ノボリに加え3試合ぶりにテウクを起用し、この3人がポ
ジションチェンジを繰り返してチャンスを演出する。そして27分、俊秀のボールカットから久保山がテウクとのワンツーから左サイドに開い
たパスを送り、そこにオーバーラップしてきた山西がゴール前にふわりと緩やかなセンタリング、これにジェジンが大宮DF平岡と競り合いな
がら一瞬早く相手の前に入りヘッドを叩きつけ、これがゴール左隅に決まり先制点を奪う。その後も清水は中盤で細かいパスでチャンスを作
り前半を終了する。
ところが後半に入りいきなりアクシデントが発生する。53分、テルが足首を捻り一旦ピッチを離れる。再び戻ったもののやはり無理という
事で58分には純平と交替し、純平をボランチに入れるがこれが裏目となる。中盤のプレスが効かなくなり、それに伴い最終ラインが下がり、
更に和道までも最終ラインに吸収される最悪の形となる。更に64分にはジェジンが足を捻り、再び戻るものの動きが落ちる。ここで健太は70
分、ノボリを下げて初登場となるルーキー岩下を投入しボランチに入れて、純平を2列目に戻す。これで再び落ち着き、79分には久保山が大宮
MF藤本から奪ったボールを純平にスルーパス、純平はドリブル突破から深く切れ込んで久保山に折り返しゴール、と思われたがこれは純平の
ドリブルがタッチを割っていてノーゴールの判定。このチャンスを逃すと81分、大宮は左からDF冨田のロングボール、これをクリスティアン
と俊秀が競り合ってこぼれたところにいた途中出場のFW横山がダイレクトボレー、これが決まって同点にされてしまう。ここで清水は久保山
を下げ、康平を投入する。その康平の最初のプレーが点に繋がる。83分、イチから右サイドに前方に出されたロングボール、これを相手がク
リアミスしたところを康平がカットしてジェジンにパス、ジェジンがワントラップから左足でボレー、この強烈なドライブ回転がかかったシ
ュートが大宮GK荒谷の手を越えてゴールネットに突き刺さり再び勝ち越す。更に直後のプレーで大宮FWクリスティアンが森岡と競り合った際
に報復行為をしてレッドカードを受け大宮は10人となる。これで有利になったが、最後は俊秀や和道がピッチで倒れながらもすぐにプレーに
参加するなど満身創痍の状態。それでも4分の長いロスタイムを体を張った守りで耐えた清水がホーム2連勝を飾った。
14,000人を超える観客が詰め掛けて久々に埋まった日本平スタジアムで遂にオレンジの若虎が目を覚ました。今日のMVPは文句なくジェジン
であろう。打点の高いヘッドの1点目、強烈なシュート力を見せた2点目と昨年見せた力をようやく見せてくれた。しかも後半には足首を捻り
ながらも再びピッチに立ち、何が何でも点を決めて勝つという気持ちを感じたし、あの姿勢が2点目を生み出したものと言える。彼の応援ソン
グにあるようにまさしく日本平を揺るがすゴールであった。ここからのゴール量産を是非期待したい。またそのジェジンに合わせたピンポイ
ントの柔らかいクロスを送った山西の活躍も目立った。守備に追われているがここ2、3試合はタイミングのいい攻め上がりが目立ってきてい
る。何より浦和戦に続くジェジンへのアシスト、この山西‐ジェジンのホットラインに今後も注目であろう。
そして守備もあの1失点はボレーを決めた相手を褒めるべきであろう。それでもクリスティアン、森田という高さのある2人に対しても森岡
と俊秀のCBは序盤は苦しみながらも体を張って守りきってくれた。これで9試合で8失点と昨年までの崩壊状態を考えるとよく立て直してきた
と言える。しかしながら相手に押されると中盤の選手も守備陣も下がりすぎる悪癖がこの日も出ていた点は反省して欲しい。確かに怖いのは
分かるがそれで引いてしまっては相手の思う壺であり、前に出てボールを奪う勇気も時には必要だろう。セットプレーのクリアボールがなか
なか拾えない点も同様の問題があるのかもしれない。そこさえ修正できれば完封だって夢ではないだろう。
健太の采配もよく試合中に修正したのではないだろうか。テルの負傷交替で純平を入れてバランスが悪いとみるとルーキー岩下を投入した
が、この采配が当たった。岩下はなかなか落ち着いたプレーで我々を安心させ、上々のデビューであった。今季はサテライトで結果を出した
者にもどんどんチャンスを与えており、こういう姿勢には本当に共感が持てる。これで同じポジションの和道や浩太、テルには刺激となる。
更に今後は同じようにサテライトで頑張っている青山、岡崎、枝村あたりの登場も有りえるのではないだろうか。実際この試合でもテルやジ
ェジンだけでなく、終盤には和道や俊秀も終盤は足を痛めていた。前節新潟戦ではイチが怪我をおしてフル出場するなど不安な点も無いわけ
ではない。そういう中でバックアップメンバーの充実も非常に大事な事であろう。
試合後にジェジンがインタビューで語ったようにサポーターもよく詰め掛けてくれたと感謝したい。開門時に配られたオレンジボードを使
った応援もゴール裏だけでなく、メインスタンドもバックスタンドも協力してもらいオレンジ一色に染まったスタジアムは実に壮観であった。
サポーターも千葉戦に続き、同点されてもそのまま応援を続けるなど諦めない応援というのが出来ていたのではないだろうか。相手の大宮サ
ポーターは西部のミスプレーを茶化すようなコールをしていたが、あんな敵を茶化す応援をするのだったら味方を鼓舞する応援を考えた方が
いいのではないだろうか。そういう意味では我々も反省する点はあり、相変わらずある特定の選手がボールを持つだけで批判したり、指示出
したり、悲鳴が出る。応援する、勝たせる、そんな気持ちがないのだろうか?その声を少しでも選手コールやエスパルスコールにしようじゃ
ないか。俺らの声が絶対選手の力になる。それは千葉戦、大宮戦を通じて分かったはずだ。
連勝で一息つきたいところだが中2日の連戦がまだまだ続く、次は昨年の王者横浜M。発展途上のチームにとって現在の力を図る最高の相手
じゃないだろうか。王者といっても臆する事は無いし、自分たちを信じて闘おう。
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