応急処置。
2005.06.04(SAT)
J-LEAGUE YAMAZAKI NABISCO CUP QUALIFY ROUND GROUP-D 5th LEG
vs KASHIMA ANTLERS
3-3 DRAW
at KASHIMA FOOTBALL STADIUM(KASHIMA)
主力を欠く緊急事態、前半の劣勢を跳ね返したのは指揮官の適切な応急処置であった。
試合は清水以上に主力を欠き苦しいはずの鹿島が先制する。4分、鹿島MF中後の左CKに後ろから走り込むDF岩政の打点の高いヘッドが決まり先制。
更に15分、同じ左CK、キッカーは同じくMF中後、更に鹿島サポーター側から岩政コールが起こる中、またも後ろから走り込む岩政が競り勝ちヘッド、
これにGK西部は一歩も反応できず2点のビハインドを背負う。立ち上がりからリードを許した清水も28分、クリアボールを拾った和道が左サイドに飛
び出す久保山へスルーパス、久保山の折り返しは鹿島DF羽田がヘッドで返すもののこのこぼれ球を拾ったテウクがシュート、これが決まって1点を返
す。ここから両サイドを使った清水のペースとなるが、42分、清水の右サイドの裏をつかれカバーした俊秀も阿部にかわされ、阿部のセンタリング
がロジェの頭を越えたところに走り込む興梠がヘッド、これが決まり早くも3失点目となって前半を終了する。
後半開始から健太は初スタメンのロジェと村松を下げ、浩太と純平を投入する。CBに和道を回して、ボランチに浩太を入れたこの応急処置が見事
にはまることになる。浩太、テルが高い位置から積極的に相手にプレッシャーをかけボールを奪い、次々にチャンスが生まれる。そして50分、テル
が右サイドを突破してあげたクロスが一度は跳ね返されるが、そのこぼれ球を純平がスルーパス、相手DFラインの裏に微妙なタイミングで抜け出し
た久保山がGK曽ヶ端との1対1を冷静に決めて1点差に迫ると完全に清水ペースとなる。その中でも抜群の動きを示したのが、浩太だ。ボールを奪うと
深い位置から素早く相手の両サイドの裏をしつこく狙ってボールを送る。ここに右から純平、左からテウクが積極的に相手に勝負を仕掛ける事でチ
ャンスを作り続ける。一方の鹿島は中盤でボールを落ち着けることも出来ず、しまいには簡単なスローインでも相手に渡してしまうなど修正ができ
なくなる。そして73分、右サイドからのスローイン、久保山とのワンツーで抜け出した純平がニアサイドにクロス、ここに飛び込むジェジンがヘッ
ドであわせてついに同点に追いつく。ゴール直後、ジェジンは嬉しさのあまりサポーター席まで駆けつけ、サポーターの大きな旗を自ら振るパフォ
ーマンスまでした。押せ押せの清水は更に久保山を下げて西野を投入した清水がチャンスを作り、終盤にはジェジンが曽ヶ端との1対1、このシュー
トは曽ヶ端のファインセーブに防がれるものの必死に勝ちを狙う鹿島相手に大人の試合運びで試合終了。直後に大阪・長居で行われていたC大阪‐
名古屋が引き分けに終わった知らせがスタンド、選手に伝わり予選リーグ首位での突破が確定した。
正直、序盤にたて続けの失点を食らいながらよく立て直したと思う。健太の後半開始からの応急処置的な交代策が見事にはまった。その中でボラ
ンチに入った浩太の動きがこの日は抜群に光っていた。深い位置からでも相手の裏に正確に通すパスがじわりじわりと鹿島を苦しめた。また、テル
と共に積極的にシュートを放つなどの活躍であった。本来ならこの場にいないでU-20日本代表として世界で闘うべき選手であるが不本意ながら呼ば
れなかった。でもここ清水で結果を出し続ければいくらでもチャンスがあるはずだ。同じく途中出場の純平も2アシストの活躍であった。抜群の活
躍をしていた康平の怪我というチームの大ピンチ、不謹慎だがそれでも周りの選手にとってはチャンスであり、そういうチャンスに純平がやってや
るんだという積極的なプレーを示してくれた。替わりの選手がこうして出てくるというのは本当に選手層が厚くなっているという証拠であろう。後
半にはボランチからCBに廻った和道も持ち前の高さで相手に競り負けず守備を引き締めてくれた。苦しい時こそ本当の力が見えるだけにこういう結
果が出たのは本当に嬉しい。
ただし、序盤は主力に怪我人を抱えて満足にメンバーが組めない鹿島を舐めすぎていたのではないだろうか?最初の失点と全く同じシチュエーシ
ョンで失点するなどあってはならない事。セットプレーからの同じ展開での失点という事は自分たちの守りに致命的な弱点があるはず。1ヵ月後の今
度はリーグ戦で同じ相手と同じ場所で闘う。同じ失態だけは繰り返して欲しくない。また、今回はサテライトで結果を出してチャンスを得た村松と
ロジェも起用されたが、残念ながら村松は再三同じサイドから鹿島の攻撃を受け、ロジェも周りとの連携の悪さや失点時の対応の拙さなどがあり前
半で交替してしまった。恐らくまたサテライトからチャレンジする事になると思うが、結果さえ出せばいつでもチャンスが巡ってくるはず。今回の
結果は残念だが、これも成長への苦い過程だと思う。また這い上がってきて欲しい。
サポーターはカシマスタジアムでのアウェーゲームという事で、土曜日とはいえやはり少ない人数であった。また、応援スペースがアウェー側ゴ
ール裏の隅へ追いやられるなどアウェーの洗礼も受けた。そんな中でも選手と共に諦める事無く応援は出来ていたと思う。応援スペースを追いやら
れ、当然横断幕の貼るスペースが狭められるなどの弊害もあったが、そのお陰で一体となって応援する事も出来たのだからある意味こういうアウェ
ーの洗礼は俺としては大歓迎だ。日本はとかくアウェーらしさが無いスタジアムが多い中で数少ないアウェーを感じるスタジアムであった。
さあ、これでナビスコ杯もベスト8に進出だ、夏から始まる決勝トーナメントの向こうには9年ぶりの栄光も待っているはず。その前に予選リーグ
の残り1試合、聖地日本平に凱旋する我らが選手を盛大に出迎え、有終の美を飾ろう。
怒りをパワーに。
2005.05.28(SAT)
J-LEAGUE YAMAZAKI NABISCO CUP QUALIFY ROUND GROUP-D 4th LEG
vs CEREZO OSAKA
3-2 WIN
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
SRの資格を持つ主審が再び起こした疑惑の判定にスタジアムも選手も騒然となった。何とも言えない怒りの中で先制点を奪われたが、
その怒りが思わぬパワーを生み出した。逆境に選手もサポーターも立ち向かった結果の勝利でまたひとつ成長を遂げたように感じた。
清水は序盤から不安定な戦い、守備もどこか軽く簡単に相手に突破を許す。8分にはC大阪FW西澤が決定的なシュート、これはGK西部がフ
ァインセーブするも嫌な予感が漂う。そして岡田正義主審の笛が試合の行方を思わぬ方向へ導いた。17分、C大阪が左サイドのMFゼ・カル
ロスからパスを繋いでFW西澤のスルーパスにFW古橋が抜け出したところで俊秀がスライディングでクリアしたが、岡田主審の笛が鳴りファ
ウルの判定、PK、更に俊秀には警告が出された。猛然と抗議する選手たち、騒然とするスタジアム、その中でゼ・カルロスのPKはゴールポ
ストに当たり失敗かと思われたが、またも岡田主審がPKのやり直しを告げる。その判定に更にスタジアムが騒然となる中、再びゼ・カルロ
スが蹴ったPKは反応したGK西部の手も届かず決まってしまい先制を許す。
この疑惑の判定にも選手たちは怯む事無く闘う。27分、セットプレーからイチのアーリークロスは一度は跳ね返されるも和道がヘッドで
ゴール前に折り返し、このボールを久保山がボレーでおとしたところにゴール前に残っていた俊秀が押し込んで同点に追いつく。ゴールを
決めた俊秀は戻ってきたボールを受け取ると先ほどの疑惑の判定への怒りをぶつけそのボールをピッチに叩きつけた。ところがこの日は不
安定な左サイドを度々崩され、31分にはFW森島の右サイドへのスルーパスを受けたMF久藤が対面の山西の逆をついて中に切れ込んで中央に
折り返し、ここにFW西澤が押し込んで再び勝ち越される。結局前半はこのまま終了する。
しかし後半、清水の逆襲が始まる。54分、カウンターから右サイドの康平がクロス、これがファアサイドに流れるもののこれをテウクが
拾って再び折り返し、これが逆サイドの康平にわたって、康平は胸でワントラップからシュート、あまり角度がなかったものの逆サイドネ
ットに突き刺さり見事同点に追いつく。更に勢いに乗った清水は59分、攻撃参加した和道が久保山のパスを受けて素早い反転から中央突破、
相手DFにブロックされるも粘り強くボールをキープして抜け出してGKと1対1からシュート、これがゴールポストを叩きゴールマウスに吸い
込まれてついに逆転。こうなるともう流れは清水へ、特に右サイドから康平が何度も突破してチャンスを作り、対面のゼ・カルロスを素早
いヒールターンで置き去りにするなどやりたい放題。74分には久保山を下げて西野、78分には康平を下げて純平を投入するも最後まで相手
に主導権を渡さずチャンスを作り結局このまま試合終了。ナビスコ杯予選突破に王手をかけた。
とにかく岡田主審の判定に悩まされながらも良くその劣勢をはね返してくれた。スタジアム全体の雰囲気が対セレッソでなく対岡田主審
のような状態になりながらもある男だけは実に冷静であった。そう、今日のMVPは康平であろう。ここ数試合の活躍はまぐれでもなんでもな
く成熟した事を示す出来であった。対面のゼ・カルロスを何度も置き去りにする個人技もさることながらチーム全体を見れるようになって
いる。パスも実に相手の嫌なところを狙っていたり、味方をうまく引き出したり中盤を支配する選手になってきている。ノボリの故障でこ
のポジションの穴を感じていたが彼の急成長は実に大きい。大人になった彼のプレーには今後も期待したい。また和道も見事な初ゴールを
決めてくれた。サイドに偏りすぎな攻撃のバランスを取る為には中央突破が必要だし、その為にはボランチの積極的な飛び出しが必須であ
るだけにああいうプレーが出来るようになるとチーム全体にとっても大きい。とかく彼と西部に関してはゴール裏から異常とも思える批判
が多いのが事実だが、そんな中でこうやって活躍してプレーでそういうネガティブな声を黙らせてくれたのは本当に嬉しい事である。西野
に関しては出場時間が短いながら相手DFに何度も倒されながらも泥臭くゴールを狙うプレーが目立つ。なかなかファウルを取ってもらえな
かったがこういう姿勢はいつか実るはずである。
守備の方も後半は見事に修正してくれたが、前半は不安定であった。不可解なPKは仕方が無いにしてもサイドを簡単に破られての2失点目
は今後、他チームが狙ってくるだけに今後の課題として残った。サイドの1対1に負けないのは当然として、そこを突破された時にサイドの
フォロー、中央の相手へのマークは再確認すべき事だろう。その全てを山西の責任に押し付けるだけでは何も変わらない。それでも納得の
いかない判定に対してゴールでお返しをして、更にボールを叩きつけた俊秀には熱い気持ちを俺は感じた。確かにマナーとしては良くない
のかもしれないが、あの姿勢ってのはチーム全体の闘志に火をつけたという点で俺は良かったと思う。どこか今まで冷静なイメージが多い
選手たちでもこうやって徐々に本能を出して熱く闘ってくれるようになってきているのが今までと違う点ではないだろうか。
サポーターもこの日は選手と共に主審の納得のいかない判定で闘志に火が点いたように感じた。そこまでどこか元気がなく感じたが、PK
の判定を機にヒートアップ、もちろん冷静さを無くしてしまったかもしれないが、これを機にコールリーダーの呼びかけもあって苦しい選
手を後押しするような応援になっていったと思う。そういう意味では皮肉を込めて岡田主審には感謝したい。最近は徐々にだが日本平も選
手と共に闘う姿勢ってのが出てきている。後は繰り返し言うようにネガティブな声をやめるだけだ。文句は終わった後にいくらでも言える。
ただし、精一杯闘った者にのみ許される権利だと思う。
さあこれでナビスコ杯予選リーグ突破まであと1勝に迫った。リーグ首位の鹿島、リーグ上位の名古屋、苦手意識の残るC大阪と苦戦が予
想されたが4試合を終わりまだ負け無し。本当に一歩一歩だが強くなっている事を実感する。次は敵地鹿島に乗り込む。過去の相性は関係な
い、リーグ首位の鹿島に挑む我々はチャレンジャー、更に1ヵ月後にはリーグ戦でも対戦を控える。チャレンジャーは失うものが何もない、
前を向いて闘おう。その先に決勝トーナメントが待っている。
韓流。
2005.05.21(SAT)
J-LEAGUE YAMAZAKI NABISCO CUP QUALIFY ROUND GROUP-D 3rd LEG
vs NAGOYA GRAMPUS EIGHT
3-0 WIN
at MIZUHO PARK ATHLETIC STADIUM(NAGOYA)
開幕以来の長い呪縛からオレンジの龍が目覚めた。2人の韓国人選手の活躍によりナビスコ杯予選グループも首位をキープ。
遅ればせながら清水にも韓流ブームが来た。
試合は2試合連続の開始直後のゴールから始まる。1分、名古屋DF角田がボールを持って上がろうとするところを右サイドで
康平がカットしてそのままタッチライン沿いをドリブル突破からゴール前にクロス、ジェジンがニアに走り空いた真ん中のス
ペースにテウクが飛び込み頭で合わせて先制する。更に11分には自陣左サイドから山西が相手DFラインの裏へロングボールを
送り、ここに抜け出したジェジンが飛び出してきた名古屋GK川島より一瞬早くボールを奪い、がら空きのゴールに押し込んで
2点目。これで落ち着いたわけではないが清水は中盤で簡単なミスから度々ピンチに見舞われる。24分には名古屋が右サイドか
らチャンスを作り、名古屋FW中村の折り返しのパスに反応した新人MF本田がシュートもこれはポストに救われる。その後もこ
の新人本田に苦労するものの、名古屋は他の選手が連携ミスを連発して自滅する。41分には名古屋FW中村が森岡から西部のバ
ックパスを狙って西部と交錯し倒れたが主審はファウルを認めず、このまま前半終了。
後半に入って名古屋も両サイドを活かした攻撃でチャンスを作るが、前半同様連携ミスでことごとくチャンスを潰す。一方
の清水は無理せず素早いカウンターでチャンスを狙う。75分、名古屋はMFクライトンからファアサイドで待つFWマルケスにク
ロスが届くが、マルケスのシュートはGK西部がしっかりとブロックする。この直後の76分にとどめを刺す。中盤でファウルを
受けてのFK、素早く浩太が左サイドから相手DFの裏へ抜け出るテウクにスルーパス、これを受けたテウクがトップスピードに
乗ってドリブル突破で深く切れ込んで飛び出してきたGK川島の脇を抜ける浮かせたシュートを放つ、これが中央に詰めていた
ジェジンを超えてポストに当たりそのままゴールインで3点目。直後に決定的なピンチが訪れるが名古屋MF本田のシュートはバ
ーに、FW中村のシュートはゴールマウスにいた俊秀のクリアで点を許さない。ここで清水は久保山を下げて真希、康平を下げ
て純平と次々に選手交替をする。清水は攻められながらも一旦ボールを奪うと完全に調子を取り戻したテウクを軸に効果的な
カウンターで相手を苦しめる。テウクは単純なドリブル突破だけでなく、素早い切り返しからシュートを放つなどこの後もや
りたい放題。結局最後までこのリードを保ち試合終了、ナビスコ杯予選リーグは未だ負け無しとなった。
とにかくこの日のMVPは文句無くテウクだ。まさにテウクに尽きる試合であった。開幕からの長い間、チャンスメイクこそす
るもののシュートが決まらず、また周りとも全く合わない状況で不振のままだった。それが開始1分、ゴール前へ詰めて奪った
1点で全てがふっきれたのだろうか、この日は全て得点に向かう為のプレーをしていた。またボールのもらい方もスペースにト
ップスピードで走り込んで受け、周りもそれに合わせて精度の高いパスを出す事によって何度も決定的なチャンスを作ってい
た。この日自身の2点目を決めた時にはテウクはゴール前まで来て喜び、ジェジンが駆け寄って喜びを爆発させていた。テウ
クのゴールを信じて共に喜んだサポーターとひとつになれた瞬間でもあった。試合後の挨拶に来た選手の中でテウクはサポー
ターからのコールに応え、頭を深く下げ自信に満ち溢れた笑顔で手を振ってくれた。助っ人としてなかなか結果の出なかった
重圧の中、やっと俺達の期待に応えてくれた。初めてサポーターに認められた瞬間でもあった。
もうひとりの韓流、ジェジンもルーズボールを諦めずに追いかけた結果、貴重な追加点を挙げてくれた。それ以外でも名古
屋CB増川、古賀相手に空中戦もほとんど制して貫禄を見せてくれた。そして2人の韓流の陰に隠れたものの康平のプレーも見逃
せなかった。先週に引き続き開始1分でのアシスト、今回は低くて速いクロスをあげてテウクの先制点を生み出し、その後のテ
ウクの覚醒を呼び起こしたのだから大きなアシストであった。またチーム全体を見た視野の広いプレーでチャンスメイクもし
ていた。ボールキープでチーム全体を落ち着かせ、タメを作って右サイドのイチの上がりを引き出し、相手GKの位置を見てル
ープシュートを放ちGKのファインセーブにあったものの我々を大きく驚かせてみたり、以前と違った大人のプレーを感じさせ
る。守備陣も前半からやや不安定なサイドの守備などがあったが俊秀と森岡、GK西部の中央の守りが本当に堅い。次々に上が
ってくるクロスもこの3人が確実に跳ね返しゴール前に鍵をかけていた。これで2試合連続の完封、彼ら3人の奮闘なくしてここ
最近の好調は語れないであろう。
さてこの日は土曜日ながらアウェーで19時半開始、しかもナビスコ杯という事もあって瑞穂に詰め掛けたサポーターは両チ
ームともやや寂しい入りであった。ホームの名古屋側では5月末で退団するFWマルケスへのメッセージが書かれた横断幕がゴー
ル裏中央に飾られるなどマルケスは名古屋で愛されているという事を痛感した。こういうのは選手冥利に尽きるのではないだ
ろうか。しかし、その名古屋のサポーターは前半終了時にはブーイング、後半3失点以降は応援をやめ、終盤には自分たちの魂
とも言うべき横断幕を外していた。確かにホームであまりにも不甲斐ない試合ではあったがそれに文句を言えるような応援を
していたのか?アウェーの我々に声援で負け、劣勢のチームに先に投げ出してる段階で文句やブーイングをする資格すらない
ように感じた。我々もたまたま2点をあっという間に奪い、その後の応援も乗ることができたが、逆の立場になった時にやはり
この応援放棄はいいようには思えなかった。90分、完全燃焼してこそ初めてモノを言えるのではないだろうか?笑われても、
馬鹿だと思われてもいいじゃないか。最後まで闘う事の大事さを痛感させられた試合であった。
さあこれでナビスコ杯予選リーグは半分を折り返した。次はわずか勝ち点1差のC大阪である。ここを乗り越えたら決勝トー
ナメント進出が見えてくる。前にも言ったように今年はあの96年に雰囲気が似てきている。あれから9年、同じく新監督を迎え
たエスパルス、リーグ戦どん底状態から徐々にチームを作り上げた点などいくつか共通点がある。あの時に追いつくにはあと
は我々サポーターの力だろう。あの96年、国立で勝敗を決したのはサポーターの力であった。あの時のように頂点目指して闘
おうじゃないか。
準備万端。
2005.03.26(SAT)
J-LEAGUE YAMAZAKI NABISCO CUP QUALIFY ROUND GROUP-D 2nd LEG
vs CEREZO OSAKA
2-0 WIN
at NAGAI STADIUM(OSAKA)
絶対に勝たなくてはならない決戦を前に健太エスパルスが苦手長居で初勝利を挙げた。内容と結果も試合を重ねるごとに向上し、いよいよ
決戦に向けて準備万端となった。
試合は序盤からC大阪ペース、清水はテウクが上がった裏のスペースを右サイドからC大阪MF廣山に突破されてピンチが続くが、相手のクロ
スボールは森岡や俊秀が確実に弾き返す。中盤で相手を捕まえきれずにボールこそ支配されるものの守備陣は実に落ち着いた対応で試合は進
む。清水は時間が経つにつれイチと山西の両サイドが上がり、ボランチの和道も積極的にミドルシュートを放つなどチャンスを作るようにな
ると、36分には左サイドからのパスを受けた和道が右サイドを上がるイチにパス、イチがゴール中央に送ったグラウンダーのパスを受けた圭
輔がワントラップから振り向きざまのシュート、これが決まって清水が先制で前半を終了する。
後半に入りC大阪は前半活躍していたMF廣山を下げてFW西澤を投入。これで前線に起点が出来たC大阪は更に前がかりで攻めてくる。一方の
清水はチーム全体が引き気味になる悪い癖が出て、せっかくボールを奪っても前線で孤立する北嶋が相手の3バックに何度も潰されて思うよ
うに攻めれない。しかも63分には山西が怪我の為に和田と交替するなどアクシデントも続く。しかしこの苦しい時間帯でも森岡と俊秀のCB、
GK西部は落ち着いて、C大阪の次々に放り込まれるクロスを確実に抑え、遠目から狙ってくるシュートも全く枠に飛ばず助けられる。攻撃の
方も83分にはノボリを下げて久保山を投入して立て直しを図り、87分には右サイドのイチからのクロスのこぼれ球をテウクがヘッドで折り返
し、これを受けた北嶋が相手に囲まれながらもワントラップからの振り向きざまのボレーシュート、これが決まって大きな2点目を挙げた。
その後ロスタイムには疲れの見えたテウクを下げて公式戦初出場の兵働を起用する余裕の展開で試合終了。
7年ぶりに苦手の長居スタジアムで健太エスパルスにとっても初となる勝利を挙げた。内容としては押されているように見えるが、決定的
に崩されるシーンはなく、相手に支配されているようで実は支配させているだけであった。それが証拠に森岡と俊秀のCBと西部が相手のクロ
スボールをことごとく弾き、至近距離からのシュートは全く許さず、遠目からのシュートのみであった点にも表れている。試合を重ねる毎に
安定感を見せるこの中央の守備は見ていて本当に心強い。ただし、まだ中盤で相手を捕まえる事が出来ていない点は今後の課題であろう。和
道、テル、ノボリの3人も良く動いていたが連動してボールを奪うシーンが無かっただけに改善の余地がありそうだ。
そして少ないチャンスを確実にモノにした攻撃も見事であった。個人的には安定感溢れる守備陣より今回のMVPは北嶋にあげたいと思う。
今季初スタメン、本人も相当やる気があったのだろう左右幅広く動き回り前線で孤立しながらも奮闘としていた。特に後半はたった一人で相
手の激しい当たりをする3バック相手に奮闘、その粘りが後半最後の得点に実を結んだと思う。1トップというシステム上、韓国代表のジェジ
ンとの厳しいポジション争いでなかなかチャンスが巡ってこなかったが、ジェジン不在のチームにとってのピンチ、彼にとっての最大のチャ
ンスを見事活かしたその活躍はMVPにふさわしいだろう。得点後、すぐ後ろのアウェーゴール裏に駆け寄り喜びを見せたその気持ちを忘れず
に頑張って欲しい。
また、両サイドのDFの攻撃参加も試合を重ねる毎に良くなってきている。特にこの日は右サイドのイチから2得点が生まれるなど試合をこ
なす毎に前線との連携も取れるようになっているのではないだろうか。怪我の為に途中で退いた山西にしても味方のチャンスに中央に顔を出
し、その場面ではノボリや和道が山西のスペースをカバーするなど臨機応変な対応も出来ていた。チーム全体として試合をこなす毎に向上し
ていく姿がこういった点でも見えて頼もしく見えた。
この日は大阪長居という事でサポーターの方はやや寂しい入りであったが、その中には昨年までチームの営業スタッフとして我々とチーム
の橋渡し役をしてくださった加藤さんが我々サポーターと一緒になって熱く応援してくれていた。今はチームから離れて新たなる目標に向か
って進んでいる中でもチームを想う気持ちが非常に嬉しかった。応援自体も人数は少ないながらもいつも以上に固まって応援する為に、普段
は上段にいる我々も前の方に移動してタスキの協力もしてもらい、ホームなのにバラバラの場所でタスキを拡げて分裂して応援してるかのよ
うに見えた相手C大阪サポーターに対してサポーター全体で一丸になって闘っている姿勢を見せられたのではないだろうか。試合終盤には前
日イラン・テヘランで日本代表を応援していた我々の仲間も帰国したその足でゴール裏に駆けつけるなど熱い気持ちを持つ奴もたくさんいた。
ナビスコ杯予選リーグはこれでグループ首位に立ち、ひとまず中断する。次週からはリーグ戦が再開される。今日の初勝利を見れた人、見
れなかった人、まだリーグ戦では未勝利です。そしてそのリーグ戦初勝利を挙げるにふさわしい相手が次に控えています。そう、いよいよ次
は絶対に勝たなくてはならない決戦です。チーム始動直後のキャンプでの惨敗、まだ忘れていないよね?長年の悔しい想い、まだ忘れていな
いよね?決戦、ダービー絶対に勝とう、勝たせよう!
盛り返し。
2005.03.19(SAT)
J-LEAGUE YAMAZAKI NABISCO CUP QUALIFY ROUND GROUP-D 1st LEG
vs KASHIMA ANTLERS
1-1 DRAW
at NIHONDAIRA STADIUM(SHIMIZU)
リーグ戦開幕から3連続ドロー、なかなか勝てないもどかしさばかりが募るが、嫌な流れでも盛り返して負けなくなってきている。
決して強くはないがしぶとくなってきている。
試合は序盤から風下ながら清水のチャンスが続く。開始直後、西部の放ったロングボールが目測を誤った鹿島DF岩政の頭を越えて
裏に抜け出したジェジンへ、GKと1対1になるが焦ったジェジンはシュートミス。更に9分には素早いカウンターから浩太のロングフィ
ードを受けたテウクが相手DF2人をかわしてからカーブをかけたシュートを放つが、これもわずかに枠の外と惜しいチャンスを2つも
逃す。こうなると流れは鹿島の方へ、2列目からMF野沢や増田が飛び出し積極的にシュートを放つ、守備も清水のサイド攻撃に人数を
かけて対応し、中央では岩政がジェジンにぴったりついて高い壁として立ちはだかる。そして31分、ゴールまで約30mの位置でFKを与
えてしまう。清水の壁は2枚、ここで鹿島のキッカーMFフェルナンドは左足アウトサイドにかけて直接ゴールを狙いシュート、壁の横
を巻いてから急激なスライス回転がかかったシュートがGK西部の手をかすめて直接決まってしまう。真正面から見ていた清水のゴー
ル裏からもありえない変化で決まってしまったゴールに言葉を失ってしまった。その後も風上の鹿島は次々に2列目からの飛び出しで
チャンスを作るが、失点にもめげずGK西部のファインセー
ブなどで耐えて前半を終了する。
後半に入り、清水はチーム全体での守備から攻撃への切り替えが早くなりチャンスが増える。前半押されまくった両サイドも山西や
イチが積極的に上がるようになり運動量の落ちた鹿島相手にチャンスを作る。64分には圭輔を下げてこのところスーパーサブとして活
躍しているノボリを投入、この交替が功を奏す。右だけでなく様々な場面に顔を出すノボリからチャンスが生まれ、際どいシーンが続
く。更に73分には浩太を下げて久保山を投入すると中盤で相手の攻撃を食い止めてサイドから次々にチャンスが生まれる。何度も訪れ
るセットプレーでなかなか点が獲れなかったが、82分に右CKからノボリのファアサイドへのクロスにジェジンが岩政に競り勝ちヘッド、
これがゴール左隅に決まりようやく同点に追いつく。その後も清水は終盤にCKからの森岡のヘッドがクロスバーに弾かれるなど攻め続
けるが勝ち越せないまま試合終了。
序盤のチャンスを逃し、相手のセットプレーであっさりと失点するなど非常に嫌な流れでありながら後半見事に盛り返した。チーム
全体が後半は高い位置からもボールを奪おうとしていたし、積極的なプレーも感じられた。確かにまた勝つ事は出来なかったがしぶと
くなってきいる事は感じられた。その象徴がここ3試合安定している俊秀と森岡であろう。飛び出してくる相手の2列目に手を焼きなが
らも相手FWアレックス・ミネイロと深井には決定的な仕事を全くさせなかった。まだスピードに乗った突破を図る選手との対戦が無い
ので本格的な評価は先なのだろうがこの2人のバランスの取れた守備がチームを支えている。また西部もFKからの失点こそ、壁の枚数の
少なさ、彼自身のポジショニングにやや問題はあったがそれ以降のプレーは決定的なシュートを防ぐなどよく切り替えて頑張っていた。
この日の試合前にリーグ戦出場150試合の表彰を受けた山西も後半はテウクと絡み積極的に上がるなど試合をこなす毎に存在感をどんど
ん出しているので今後に期待だろう。
攻撃も序盤は相手に研究されたのかサイドから厚みのある突破が出来ず、チャンスもテウクの個人技からのみとやや寂しい出来だっ
たが、後半はサイドバックも加わった厚みのある攻撃だっただろう。そんな中でジェジンのゴールは今後の事も考えるとチームとして
も大きかった。序盤に決定的なチャンスを外し、鹿島DF岩政に競り負けるなど苦しんでいたが、終盤唯一競り勝った場面でゴールを決
めて彼個人もチーム全体もほっとしたのではないだろうか。しかし前半には鹿島DF岩政の執拗なマークに手を出して警告をもらってい
たが、一歩間違えれば退場処分でも文句が言えない場面であった点は反省して欲しい。
健太監督も劣勢の前半から後半はノボリ、久保山の早めの投入で打開を図るなど見事修正をしてくれた。しかし、同点ゴールの直前
には北嶋投入の準備をしていたのに同点直後にやめてしまった。確かにここ3試合とも非常にチームのバランスや流れを考えた慎重な采
配は分かるが、特にホームゲームならば勝ちを目指した積極的な采配を見たいと思うのは自分だけではないだろう。明らかに足が止ま
っていた鹿島、ここでもう一押しする勇気を見せて欲しかった。
しかしサポーターもアウェーの鹿島の声援に押され気味で残念であった。リーグ戦と違い、ナビスコ杯という事で観客自体も10,000
人を切るなど寂しい入りであったし、サポーターの中にもリーグ戦と違って気が抜けていた点も感じられた。賞金1億円がかけられたビ
ッグタイトルであるし、かっての清水も96年のナビスコ杯から再生を遂げた。この大会にはそんな歴史がある。リーグ戦と同じような
モチベーションでサポーターとしてもタイトルを貪欲に狙おうじゃないか。試合中に交替の度に健太の采配にケチをつける声がゴール
裏から聞こえてきたが、お気に入りの選手が替えられた程度の事で文句を言ってる暇があるのか?チーム、選手を支え共に闘うべきゴ
ール裏からこんなマイナスな声が出てくる事は本当に残念だ。そんな声を出すならばコールや歌に変えて応援しようじゃないか。
次週は同じくナビスコ杯、相手はC大阪、場所は長居。苦手の相手に苦手の場所、ここ6年間勝ってない。だからこそ、今度こそ、健
太エスパルスの初勝利を信じて駆けつけ、後押ししようじゃないか。もう結果はすぐそこまで見えてきている。
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